昨年10月に誕生した民間金融機関が融資する公的支援住宅ローンは、最長返済期間35年の長期固定金利型ということで申込み者が多いと考えられていました。
ところが、ふたをあけてみると意外なことに利用者が少ない。これではいけないと国土交通省は2004年度からの融資条件を大幅に見直すことにしました。


敷地100平米以下でも借入可能

戸建て住宅の場合、従来は敷地面積が100平米以上でなければ公的支援住宅ローンからの融資を受けることができませんでした。

しかし首都圏を見ると、都心回帰の流れから100平米以下の敷地に2~3階建ての家を建てる人も多く、敷地面積が融資条件を下回るケースが大都市圏を中心に増えていることがわかりました。

乱開発についても、地方自治体が最低敷地面積を条例で定めることにより防止することが可能であることから、融資条件の中から敷地面積を外すことにしました。


床面積30平米以上から借入可能

一方、マンション購入者に対しても条件緩和があります。従来は床面積50平米以上でなければ申込み不可だったのが30平米以上からO.K.と、これも大幅に緩和されます。

30平米といえばちょっと広めのワンルームマンションです。これで単身者も、適当な広さの家を低金利の住宅ローンで手に入れることができるようになるわけです。


ローン金利が下がる?

融資条件の緩和以外に表面に出ない重大な緩和が行われます。それは住宅金融公庫の手数料の引下げです。住宅ローン債権の証券化にあたって住宅金融公庫が民間金融機関から受取る手数料は現在年間0.9%。それが年間0.8%に0.1%も引下げられるのです。これは民間金融機関にとっては大きなコスト削減につながります。


これらの融資条件の見直しの結果、公的支援住宅ローンを取り扱う民間金融機関が大幅に増える見込みとなりました。
2004年1月6日付の日本経済新聞によると、りそな銀行と埼玉りそな銀行が1月下旬、東京三菱銀行と三井住友銀行が2月から、その他の銀行、信用組合、信用金庫などを含めて3月までに公的支援住宅ローンを取り扱う民間金融機関は122になる予定です。


公的支援住宅ローンは、「こんなに金利に差があるなんて!」で紹介しましたように、民間金融機関が独自に金利を決めることができる住宅ローンです。取り扱う金融機関が増えるということは融資競争が激化するということで、ローン金利が下がる可能性もあり得ます。

35年固定金利型の住宅ローンですから、ほんの僅かな金利差でも総返済額には大きな差がつきます。取扱金融機関の住宅ローン金利を前もって比較検討する重要性が益々大きくなっていくようです。
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