ゴールデンクロスは株価上昇を示唆?
ゴールデンクロスをすると株価が上がるといわれています。ただし、すべてにおいてそうなるというわけではなく、短期移動平均線が長期移動平均線を上抜くときの状況によって異なるのです。その状況は大きく3つあります。■長期移動平均線が上昇中で、それに対して短期移動平均線が突き抜けたとき。
このときは、株価は上昇していく確率が高いのですが、短期移動平均線の上昇が急すぎると、上昇も短期的に終わり、急落する可能性もあります。逆に、短期と長期の移動平均線がゆっくりと上昇している場合、ゆっくりと長期的な株価の上昇が期待できます。
■長期移動平均線がほぼ横ばいのときに、短期移動平均線が突き抜けたとき。
この場合は、株価の大幅な上昇はあまり期待できません。その後はもみ合いが続いたり、下落に転じる場合もあります。
■最後のパターンは、長期移動平均線が下向きのときに、短期移動平均線が突き抜けたとき。
この場合は、長期が短期の移動平均線を上から下に抜いてしまったという感じです。それまで株価の下降が続いていたので、株価の上昇に勢いはあまりありません。このような場合は、注意が必要です。
両方の移動平均線が下がってきていたところでのゴールデンクロス。あまり強さがありません。 |
ゴールデンクロスに欠点はあるの?
移動平均線はその期間が短ければ短いほど、短規的な株価の動きが表示されるので短期売買においてはとても役に立つのですが、その分相場のわずかな変動で頻繁にシグナルが変わってしまい、いわゆるダマシが発生します。それに対して期間を長く設定するとダマシは少なくなりますが、タイムラグが生じ、トレンド変換のシグナルが出るのが遅くなってしまうのです。
ゴールデンクロスをする前に株価が上がりきっている状態です。しかも長期移動平均線も横ばい状態。こんなときには、注意が必要です。 |
またゴールデンクロスをした銘柄には買いが入ると予想した投資家が、逆に売ってしまうこともあって、その影響で株価が思うように上がらなかったり、下がってしまったりすることも考えられます。一般的には上がるサインとして見られているゴールデンクロスですが、絶対的なものではないのです。
ゴールデンクロスを利用するときには、メリットだけではなく欠点も踏まえて利用していきたいですね。
さて、ゴールデンクロスは短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に抜いた点でしたが、その逆はどうなのでしょうか?またクロスするタイミングによってそれぞれのクロスが持つ意味合いが異なってくるのでしょうか?それは次回の記事で紹介します!
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