43年ぶりの10日連続下落を記録
7月2日の日経平均株価は、前日比176円83銭安の1万3286円37銭で取引を終了しました。連日の下落です。今日で10日連続となってしまいました。読売新聞によると、これは、「昭和40年不況」と呼ばれた1965年の2~3月以来、43年4か月ぶりだそうです。まずはチャートを見てみましょう。
日経平均の3ヶ月チャート。10日連続で下落をしている。出所:マネックス証券ホームページ |
10日の間にはローソク足が陽線になる日もあり、さらにはもみ合いもあったのですが、反発の兆しが見えませんでした。その大きな理由の1つは、原油価格の上昇でしょう。
今日の下落もそうですが、NYの原油先物で1バレル140ドルを越えるような取引がされています。さらにはリビアが減産を検討していることや、石油輸出国機構議長が原油価格が今後数カ月で170ドルまで上昇する可能性があると発言したことも、原油価格を上げる要因となっています。
ドルの動き。最近円高になっていることがわかる。出所:マネックス証券ホームページ。 |
今の株式市場ではたくさんの悪い材料が重なって出ていることが、10日連続下落を引き起こしています。では、今の日本株式市場の減速はどの辺りでとどまりそうなのでしょうか?
原油価格と為替に注意
まずは原油価格の上昇がいったん落ち着くタイミングが考えられます。今の市場の不透明さは、原油価格の上昇、そしてインフレ懸念から起こっていると考えることができます。7月1日からは、ガソリンだけではなくて日常生活に関係する食品などでも値上げがありました。そういった経済の循環の1つである消費を圧迫するような出来事がある程度落ち着いてきたら、市場の安定を見せてくるのではないかと思います。円高から円安に傾くタイミングも日経平均が回復してくるタイミングになるかもしれません。たとえば、1ドル=105円から107円まで円安が進めば、輸出業の会社にとってはダメージも減ることになります。そうなった場合、主力が買われるようになり、市場をひっぱる形となってくる可能性もあるのです。
こういった下落の中では、逆に買い場を探すこともできそうです。しかし、決して無理をしてはいけません。いくら下がったといっても、さらに下がる可能性がないわけではないので、少しずつ買い下がることも考える必要がありそうです。
そして下げが続いても、市場から撤退しないようなリスク管理は必要不可欠です。たとえば、早めに損切りをして仕切り直しをしたり、あるいは万が一の追証発生にそなえて信用取引の資金を追加しておくとか。「市場にい続けること」、これを考えて投資をするのが下げ相場では重要なことなのではないでしょうか。
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