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信用取引が長期投資にむかない理由

これまで信用取引についての記事を書いてきましたが、それなら信用を使って長期的な投資をしてみてもいいのでは?と思うかもしれません。でもそれには待ったがかかりそう。そのワケは…?

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

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案外かかる、信用取引の費用

これまで「知ってた?信用取引に2つの種類があること」と「これがないと、信用取引はできません!」の2回にわたって信用取引について見てきましたが、今回は信用取引のデメリットとも言える「費用」について見ていきましょう。

信用取引と現物取引の大きな違いは、売買手数料のほかに費用がかかるかどうかです。現物取引の場合には、各ネット証券が定める売買手数料がかかるだけですが、信用取引の場合には、案外多くの費用がかかってきます。

まずは金利です。信用取引は株を借りてくることによって成り立つものなので、銀行でお金を借りるのと同じように、当然金利がかかります。代表的なネット証券の金利は下記。
画像の代替テキスト
 

では、実際にどの程度の費用がかかるのでしょう。具体的な数字で見ていくことにします。

信用取引で20日保有した場合

たとえば、信用取引を使って1,500円の株を1,000株買ったとします。(約定代金は150万円)そして、20日後に株価が1,600円になったので決済したとすると、このときの費用と実際の利益額はどうなるのでしょう。計算を簡単するために、売買手数料を片道500円、金利を3%(年利)とします。

1,500円で買ったものが1,600円になったので、1000株持っていたということは、10万円分の利益となります。しかし、ここに買うときと売るときの手数料が500円ずつかかるので合計で1,000円かかっています。これに加えて20日分の金利がつきます。

金利=150万円×3%×20÷365=2,465円

つまり、費用だけで1,000円+2,465円=3,465円かかるのです。ということは、手元に残る利益は9万6535円。

さらに日数が伸びるとどうなるのでしょう。次のページでは100日保有で計算してみましょう。
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