年金

損得だけじゃなく、年金改革の方向性を把握しよう。 本当にイイの?!制度は変わるよ…(2ページ目)

憲法25条の理念がある限り、所得保障を担っている公的年金制度はなくなりません。しかし制度のしくみは、変わっていきます。今の損得だけでなく、年金改革の方向を把握して後悔しないように!!

執筆者:All About 編集部

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例えば、「脱退手当金」もそうです。

特に昭和29年の改正では、脱退手当金は「女子について被保険者期間が2年以上、年齢制限なし」という内容になり、短期間加入の女子も利用しやすくなったのでした。

しかし、昭和36年4月に通算年金通則法が施行されたことをうけ、厚生年金の加入期間を清算してしまうような「脱退手当金」はいったんは大幅に制限されることになったのです。ところが世の中のニーズをうけ、再び、昭和40年から53年3月までの特例措置として、昭和29年に改正された内容の「脱退手当金」が復活したのでした。

だから、この間に「脱退手当金」を受給した多くの女性にとっては、「復活してよかったわ!」だったに違いないのです。
 


しかし、その後どうなったかご存知でしょうか?!

昭和36年4月以降の20歳以上60歳未満の厚生年金加入期間は、厚生年金だけでなく、国民年金の第2号被保険者だったとみなす措置がとられ、その時まで遡って昭和61年4月施行の法律が適用され、国民年金の保険料を納付した期間となったのです。

もし脱退手当金をもらっていなかったら、65歳から生涯もらえる年金(老齢厚生年金+老齢基礎年金)になったはずなのです…

またその他、身近な例として

国民年金ができた昭和36年4月から昭和61年3月まで,サラリーマンの妻は,国民年金に任意加入だったことです。国民年金に、加入しなくても良かったのです。

しかし、昭和61年4月からは、サラリーマンの妻(専業主婦等)も国民年金に加入を義務付けられることになりました。

今から思うと、その時に任意加入して保険料を払っていたら、65歳からの年金額は、もっと多かったことになります。加えて、今(平成14年度で1か月1万3300円)と比べると貨幣価値を加味しても安かったと思われるからです。
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