年金

財源は縮小、受給者数は増えて寿命ものびるので 小さくなるパイの分け方は?(2ページ目)

平成16年改正法が公布されました。賦課方式によって制度を維持するために、毎年度年金額を自動調整するしくみが導入されましたが…

執筆者:All About 編集部

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具体的にどれぐらい下がるのか考えてみると…


厚生労働省が年金の給付水準を示す際のモデル世帯の給付水準でみてみると…

平成16年度の新規裁定のモデルケースの所得代替率は59.3%ですが、マクロ経済スライドが終了すると見込まれている平成35年の同ケースの新規裁定者の所得代替率は、50.2%に下がると見込まれています。
これら二つの給付水準の低下が15%程度であることから、今後マクロ経済スライドの自動調整によって、給付水準は現在と比べて15%程度切り下げられると考えておけばいいでしょう。
 

16年年金法改正の前提は?


○合計特殊出生率(平成14年1月「日本の将来推計人口」)
2000年 1.36
2050年 1.39

○経済前提


 
平成年度 15 16 17 18 19 20 21~
物価上昇率 -0.3 -0.2 0.5 1.2 1.5 1.9 1.0
賃金上昇率 0.0 0.6 1.3 2.0 2.3 2.7 2.1
運用利回り 0.8 0.9 1.6 2.3 2.6 3.0 3.2

なお、経済社会の状況あるいは少子高齢化の進捗度合いによっては、マクロ経済スライドの調整期間中に、モデル家庭の新規裁定者の年金水準が所得代替率50%を割るような可能性もあります。

そのときは、50%の給付水準を確保することを規定している附則第2条にもとづいて、マクロ経済スライドによる給付水準の調整をいったん終了して、給付と負担のあり方について改めて検討を行っていくことになっています。

つまり、今後も給付と負担に関連する法改正が行われる可能性があるわけです。

あなたはこのような法改正の可能性があるのかどうか、年金制度のゆくすえをどのようにイメージしますか?
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