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事例で理解する!離婚時の年金分割(2ページ目)

2007年4月から実施された離婚時の年金分割について、すこし踏み込んだ内容をQ&Aでみていきます。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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共働きの夫婦が離婚したら?


Q:
妻も夫も会社員で、厚生年金に加入する第2号被保険者です。夫婦ともに年金を受給する前に離婚すると、年金はどのように分割されますか?
A:
共働き夫婦の場合、まず初めに結婚から離婚までのお互いの給与の総額(「対象期間標準報酬総額」といいます)を比較します。そして、この金額を比較して多いほうから少ないほうへ保険料納付記録が分割されます。夫のほうが多い場合は夫から妻へ、妻のほうが多い場合は妻から夫へ保険料納付記録が分割されます。

分割割合の上限は、分割後のお互いの対象期間標準報酬総額が夫婦合計額の2分の1になるまでです。例えば、夫の対象期間標準報酬総額が5,000万円、妻が3,000万円の場合、分割割合を50%(2分の1)とすると、夫から妻へ1,000万円が分割され、夫婦の対象期間標準報酬総額はそれぞれ4,000万円となります。
 
※上限は分割を受けた妻の対象期間標準報酬総額が、夫婦の対象期間標準報酬総額を足した合計額の2分の1(4000万円)まで


また、離婚するときは、夫がフリーランス(第1号被保険者)で妻が専業主婦(第1号被保険者)だが、結婚当初は2人とも会社員で厚生年金に加入(第2号被保険者)していた夫婦の場合も、分割の対象となります。この場合、結婚してから会社を辞めるまでのお互いの給与の総額を対象期間標準報酬総額として考えます。結婚から離婚までの期間に、厚生年金の加入期間がある場合は分割の対象となるのです。

なお共働き夫婦でも、夫が会社員(厚生年金加入、第2号被保険者)で妻がフリーランス(第1号被保険者)の場合は、夫の保険料納付記録が妻に分割されることになります。
 

自営業夫婦が離婚したら?


Q:
結婚以来、2人でフラワーショップを経営してきた夫婦です。妻も夫も結婚してから第1号被保険者で、厚生年金に加入したことがありません。離婚分割できますか?
A:
離婚時の年金分割ができるのは、厚生年金の保険料納付記録です。夫婦ともに厚生年金に加入したことがない場合は、対象外となります。

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