人生80年!元気で楽しいセカンドライフを送るには…? |
また、各年齢の平均余命(ある年齢の人があと何年生きることができるかを表す期待値)でも前年に比べて男女とも全年齢で上回る結果となりました。多くの企業が定年年齢としている60歳では、男性の平均余命が22.41歳、女性が27.92歳です。
長くなるリタイアメント後の時間、どのように備えておけば安心して過ごすことができるのか現在の高齢者世帯の生活を分析しながら、準備の方法を検証していきます。
高齢者世帯の家計をチェック!
はじめに、現在年金を受給している高齢者世帯の家計の現状をチェックしてみましょう。
総務省の家計調査によると、夫が65歳以上、妻が60歳以上の夫婦で、世帯主が無職である高齢者世帯の1ヵ月の平均収入は、224,489円、平均支出は269,146円という結果が出ています。収入と支出の内訳は、以下のグラフの通りです。
※平成18年総務省家計調査より |
高齢者世帯の支出の特徴は、他の世代に比べて
- 保険医療費、娯楽費、交際費の支出が高い
- 教育、交通通信費の支出が低い
上記の調査データによる高齢者世帯の1ヵ月の収入と支出を比較すると、不足分が44,657円生じています。この不足分は、預貯金などの積立資産を取り崩すなどして補わなければなりません。
ここで、高齢者世帯の資産と負債の状況を他の年代の世帯と比較してみましょう。高齢者世帯の平均貯蓄額は2443万円で、他の年代の2人以上世帯の平均貯蓄額1722万円を上回ります。また、負債の状況についても、高齢者世帯は住宅ローンなど長期ローンの返済がほとんど終わっている年代なので、最も負債の多い40歳代の平均負債残高914万円に比べて、高齢者世帯の負債残高は174万円と20%未満となっています。
これらの数値からみると、現在の高齢者世帯は、経済的に安定した世帯が比較的多いといえます(貯蓄と負債の数値は、平成19年7月総務省発表「家計簿から見たファミリーライフ」より)。
どのくらい積立が必要?次ページで試算します!