●日本国債、誰が買ってるの?
しかし今後、米国がブッシュ大統領やグリーンスパン議長が主張するように、年後半から景気回復が実現するか、米国企業に対する信頼感が回復するか、はたまた10数年ぶりの本格的な景気後退局面に突入するのか、予断を許さない状況です。
そこでわが身を振り返ってみるとどうでしょうか。
すったもんだした今期の国債発行30兆円枠を死守しても、すでに国債の発行残高は400兆円をはるかに超えていて、税収の10年分に匹敵する勢いです。
さらに過去に発行した国債の償還のための借り替えや社会保障費の恒常的な増加で、今後も発行残高は増えていくでしょう。
そんなにたくさん発行されている国債を誰が買っているのでしょうか。
それは日銀の「量的緩和」という名の1万円札の増刷を原資にして、銀行がお腹いっぱい買っているのです。
でもこの状態を冷静に見ると、国が発行する借用証書と日銀が発行するお札がぐるぐる回りながら増えていっているということではないのでしょうか。
●先には円安・インフレの影・・・
これはどういうことを意味するのか。
日本の通貨、1万円札の価値がだんだん減っていくように感じるのは私だけでしょうか。
最近、銀行もこれ以上国債を買えなくなってきているのかもしれません。政府もそのあたりは先刻ご承知のようで、いよいよ個人に国債を買ってもらう作戦にでてきたようです。
そこで切り札として登場したのが藤原紀香さんです。政府もなかなか考えたものです。
感心ばかりしている場合ではありません。足元では円高・デフレを気にしていますが、ちょっと首をもたげてその先を眺めると、円安・インフレの影がちらついているようにも見えるのですが、皆様はいかがお考えですか。
/福田啓太
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