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株と株式はどう違うの?レベルの 株入門(2ページ目)

マネーの話って、難しいと思いませんか? 用語がわからないことが、解説を読んでも意味が呑み込めない原因のひとつのようです。そこで「株式投資とは何か」をできるだけやさしい言葉で書いてみました。

やがら 純子

執筆者:やがら 純子

マネープラン入門ガイド

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株式(=株)って、何?

画像の代替テキスト 株式って何なんて、人には聞きにくいかも? まず、「株式(=株)とは何なのか」をイメージしやすいように、物語(架空の話です)で見ていきましょう。ちょっと長いけれど、読んでみてくださいね。


ある街にとても評判のよいパン屋さんがありました。店主の田中さんは、「うちのパンを全国の人に食べてもらいたい」と思い、「大きなパン工場を作ろう」と考えました。しかし田中さんには、大きな工場を建てるお金も、工場で働く人をたくさん雇うお金もありませんでした。さて、田中さんはどうすると思いますか?

田中さんが最初に思いついた方法は、「銀行でお金を貸してもらうこと」でした。しかし、田中さんはためらいました。「お金を借りるってことは、約束の日までに返さないといけないってことだよなあ。ちゃんと返せるかなぁ」。田中さんはパンの味には自信がありましたが、すぐに大ヒットするとは限らないこともわかっていました。売り上げが少なくて、借金返済に精いっぱいになってしまったら、社員のお給料が払えなくなったり、小麦粉を仕入れるお金が足りなくなったりして、パン工場はつぶれてしまいます。

「あ~あ、誰か、『返さなくてもいいよ』ってお金を出してくれる太っ腹な人はいないかなぁ」。

困っている田中さんを見て、田中パン屋ファンの山本さんがお金を差し出していいました。「よし、君を応援しよう。このお金を使ってくれ。返してくれなんてことは言わないよ。その代わり、もうかったら、ボクにも少し分け前をくれよ」。「山本さん、ありがとう。このお金でパン工場を成功させて、恩返しができるように頑張るよ」

田中さんは、山本さんと同じ形でお金を出してくれる人を探すことにしました。一人一人と交渉するのは大変なので、『パン工場のもうけの一部を分けてもらえる券』を作って、1枚1万円で売ることにしました。すると、たくさんの人がその券を買ってくれて、山本さんはたくさんのお金を集めることができ、無事にパン工場を作ることができました。

解説

このお話の中の『もうけが出たら、もうけの一部を分けてもらえる券』が株式です。今は、紙で作った券(株券・かぶけん)ではなく、コンピュータ上のデータで管理されています。1枚2枚ではなく、1株2株と数えます。

株式の持ち主になった人を「株主・かぶぬし」といいます。田中さんのパン工場のように、株式を発行してお金を集め、事業を行っている会社のことを「株式会社」といいます。「もうけの分け前」のことは、「配当金・はいとうきん」「配当・はいとう」といいます。

また、株式を買うことを「投資」といいます。パン工場が成功する保証はないけれども、成功を期待してお金を出す、というのが投資です。山本さんは、仮に1年目はダメでも2年目からはうまくいくかもしれないので、気長にパン工場を応援するつもりでいます。ここが、すぐに勝ち負けが決まってしまう賭け事と、投資の違いです。

さて、もうけの一部がもらえるだけでなく、買った株式をほかの人に売ってもうけることもできます。

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