金利と債券の価格は、反対に動く
高橋さんのストーリーからもわかるように、世の中の金利と、既に発行されている債券の価格には、下図のような関係があります。この法則は、債券の買い時や売り時を判断するのに、とても重要です。「金利がこれからどんどん上がりそうだな」と思ったら、あまり満期までの期間が長い債券は買わないほうがいいでしょう。「世の中の金利はどんどん上がっているのに、どうして私は満期までこんな低い利率で我慢しなきゃいけないの?」という状況に陥ります。悔しいから売っちゃおうと思っても、安い価格でしか売れません。
反対に、「今が金利のピークで、これから下がっていきそうだ」と思ったら、満期までの期間が長めの債券を買います。すると、「みんなが低金利で泣いているけれど、私は数年前の高い利率で利息をもらっているから、お得!」という状況になります。売るとしても、高く売れます。
この「金利と、債券の価格は、反対の動きをする」という法則、聞いたことはあるけど理解できていないという人がけっこう多いんです。このように順を追って考えると、理解できると思います。
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