こっそり読みたい超入門「債券って何?」では、債券とは何かを、なるべく専門用語を使わずに説明しました。今回は、債券の価格がどう決まるかを、具体的にイメージできるように解説します。債券の価格の決まり方がわかると、「いつ、債券を買うべきか、売るべきか」もわかってきますよ。

債券の売買をストーリーに沿ってイメージしてみよう

こっそり読みたい超入門「債券って何?」に出てきた国債(下のイメージ図参照)を買った、高橋さんの物語を読んでみてください。

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債券の内容

債券の内容

 
高橋さんは、上のような内容の国債を100万円分買いました。「10年後の満期が来たら、100万円返ってくる。その間、半年ごとに年利率1%(この場合5000円ずつ)がもらえる」という国債です。

買ってから3年がたった時、高橋さんの長女が結婚することになりました。「かわいい娘のために結婚資金を出してあげたいけど、あの国債の満期(100万円が返ってくる日)まではまだ7年もある。困ったな……」

高橋さんは友人たちに相談しました。すると、一人が「その債券を、100万円で買い取ってあげるよ」といいました。友人が買い取ったなら、満期が来たときに額面金額の100万円を受け取れるのは、この友人になります。買い取った日以降にもらえることになっている利息も、この友人が受け取ることになります。

「それでも、いいかな」と高橋さんは思いました。債券を買った100万円と同じ金額で売れるわけですから損はありませんし、この3年間に受け取った利息はそのまま自分のものですから、ちょっともうかることになるわけです。

すると、別の友人が言いました。「僕はもう少し高く、101万円で買い取ってあげるよ。その債券を持っていれば、半年ごとに5000円の利息がもらえるんだろう?今、銀行の定期預金の金利はせいぜい年0.5%未満だから、その債券のほうがお得。だからちょっと高く買い取るよ」といいました。それを聞いたまた別の友人は、「そんなにお得なら、僕は102万円で買い取るよ」といいました。

高橋さんは、102万円で買い取ってくれるといった友人に債券を売りました。100万円で買った債券が102万円で売れたので、2万円ももうかりました。さらに、すでに利子も3年分で3万円受け取っているので、あわせて5万円のもうけになりました。そして、無事に娘さんの結婚式を挙げることができました。

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このように、債券は利子をもらうだけでなく、高橋さんのように売ってもうけることもできるのです。実際は、友人同士で売り買いするのではなく、購入した時の金融機関に対して売り、金融機関がそれを買いたい人に売ります。