国債・債券/債券のしくみを整理しよう

債券を買う人は、金利を知らなきゃ損!(2ページ目)

債券の価格がどう決まるかを、具体的にイメージできるように解説します。よく聞く「債券と金利の関係」についても説明。債券の価格の決まり方がわかると、「いつ、債券を買うべきか、売るべきか」もわかってきます。

やがら 純子

執筆者:やがら 純子

マネープラン入門ガイド

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その債券を買いたい人が増えれば価格も上がる

債券の値段は日々変わる

債券の価格は日々変わる

前ページのストーリーの高橋さんのように、いつでも買った時より高い価格で売れるとは限りません。では、どういう時に高い価格で売れるのでしょうか。

ここで、高橋さんの友人の言葉を思い出してみましょう。「今、銀行の定期預金の金利はせいぜい年0.5%未満だから、その債券のほうがお得。だからちょっと高く買い取るよ」という言葉です。

定期預金の利率より、債券の利率のほうが高かったら、「債券を買おう!」と思いますよね。他の人たちもきっと同じことを考えるので、債券を買おうという人たちがたくさん集まってきます。すると、ストーリーのように価格がどんどん上がっていくのです。

どこまでも価格が上がるとは限らない

とはいっても、どこまでも値上がりするというわけではありません。高橋さんから債券を買い取った友人のことを考えてみましょう。

この友人は、7年後の満期日に、額面金額の100万円を受け取ります。買い取った時の価格は102万円でも、満期日に受け取れるのは、あくまでも額面金額です。これだけでは2万円の損をしたことになってしまいますが、この友人は7年間に7万円の利息も受け取っていますので、トータルで5万円の得になります。

ではもしも、高橋さんが持っている債券の価格がどんどん上がっていって、105万円で買い取ることになったら、どうでしょうか。最初に105万円を支払って、満期日に受け取るのが100万円なので、5万円の損です。7年間の利息は7万円なので、トータルで2万円の利益になります。しかし、7年間で2万円の利益だけでは、定期預金に預けたほうがお得だということになります。そのため105万円で買いたいという人は現れず、値上がりはある程度のところでストップすると考えられます。

もちろん、価格が下がることもある

また、世の中の金利がどんどん高くなっていって、定期預金や新しく発行された債券のほうが利率が高くてお得な状況になっていたら、どうでしょうか。金利1%の高橋さんの債券の人気は下がっていき、どうしても売りたいならば価格を下げるしかありません。

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