資産運用/資産運用をするときの鉄則

投資物件は利回りで選別される・後編(2ページ目)

投資用物件の選択のポイントは利回り。「投資物件は利回りで選別される・後編」として、毎月の家賃があがるとどうなる? を考えます。

久谷 真理子

執筆者:久谷 真理子

住宅購入のお金入門ガイド

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家賃があがったら

物件価格を維持したいのなら、賃料をいかに維持するかがポイント
物件価格を維持したいのなら、賃料をいかに維持するかがポイント
前編とは反対に、月々の家賃が1万円あがって16万円になったらどうでしょう? 物件価格はケース1のままで1,800万円だとしたら、16万円×12ヶ月/1,800万円となり、利回りは10.6パーセントにあがります(ケース4)。

【ケース4】
家賃/月……16万円
物件価格……1,800万円
16万円×12ヶ月/1,800万円=0.106…
→利回りは約10.6パーセント
 

利回りがあがると、競合する物件に比べて競争力が増します。オーナーにとっては、収入増もうれしいことですが、売却もしやすいということになります。所有しっぱなしの場合にはついつい忘れがちなことですが、投資である以上、流動性を保つのは大切なことです。

家賃があがると高く売れる?

ところで、地域の標準的な物件の利回りが10パーセントであり、その利回りで売れているのなら、利回りが10.6パーセントなくても売れるかもしれないということが考えられます。このようなときは、物件価格をあげて利回りを10パーセントに落とすことを行います。月々の家賃が16万円、要求される利回りが10パーセントであるなら、16万円×12ヶ月/0.1となり、物件価格は1,920万円に上昇します。

【ケース5】
家賃/月……16万円
利回り……約10パーセント
16万円×12ヶ月/0.1=1,920万円
→物件価格は1,920万円
 

極端に条件が違わなければ、投資家たちは、利回りで買ってくるケースが多く見受けられます。つまり、価格を上げても利回りが保たれるなら「売却が可能」ということです。1,800万円だったものが1,920万円で売れたらうれしいですね。

利回りは、家賃と物件価格に左右されます。物件価格を維持したいのであれば、賃料をいかに維持するか(可能であればあげるか)がポイントになります。そのためには、安易に家賃を下げたりしないこと。空室を避けるためなど、さまざまな事情から難しいことではありますが、「家賃をあげる、もしくは維持する」努力をしておくことで、月々の収入でうれしい思いをするだけでなく、売却の際にもいい思いをすることができる可能性は大です。

【関連リンク】
投資物件は利回りで選別される・前編(All Aboutはじめてのマンション投資)
不動産投資は利回りが高い? (All Aboutはじめてのマンション投資)
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