資産運用/投資初心者にもできるカンタン資産運用法

LTVとDSCR 2つで借入れをチェック(2ページ目)

不動産投資に行き詰まるのは、借り入れのバランスが悪いケースに多いようです。借入れの健全性チェックのために、LTVとDSCRの考え方を取り入れましょう。

久谷 真理子

執筆者:久谷 真理子

住宅購入のお金入門ガイド

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LTVでレバレッジをチェック

投資効率を追求しすぎるとリスクが高まる
投資効率を追求しすぎるとリスクが高まる
LTV(Loan To Value)は、不動産の評価額に対する借入金の割合です。これを見ることで、どの程度のレバレッジが効いているかをチェックすることができます。例えば2,000万円の物件に投資するのに1,000万円借入れをするとLTVは50%となります。
1,000万円÷2,000万円×100=50%

前ページで見たとおり、LTVを高めれば少ない自己資金で投資効率を良くすることができます。しかし、それに伴って投資の不確実性が増す(=リスクが高くなる)ことを忘れてはなりません。不動産価格が下落すると、売却しても借入金を返済しきれなくなる、借換えが難しくなるなどが考えられます。特に、マンション一室への投資など、リスク分散の効かないケースであれば、あまり借金に頼りすぎずLTVを低くしておいたほうが安全です。

DSCRで返済の余裕度をチェック

DSCR(Debt Service Coverage Ratio)とは、借入金償還余裕率のこと。これは、毎年のNOI(純利益)を年間元利返済額で割ることで算出します。
DSCR=純利益÷元利返済額
この割り算でわかるのは、毎年の純利益が元利返済額の何倍にあたるかということ。つまり、DSCRは返済能力にどのくらいの余裕があるかの指標となるのです。

DSCRは、その値が大きくなるほど返済能力に余裕があることを示し、純利益と元利返済額が等しい場合1.0倍となります。はじめから余裕がないケースは勿論のこと、金利が上昇してコストが増える、賃料が下がって収益が減るなどで、DSCRの値が悪化してきた場合は要注意です。

借入れのチェックは、LTVとDSCRの両方から行うことが大切です。適切な値はケースによって異なります。不安に思う場合は専門家に相談することをおすすめします。

【関連リンク】
ローンを組むメリット「レバレッジ効果」 (All About 不動産投資・REIT入門)
ローンを借りるメリットとデメリット (All About 不動産投資・REIT入門)
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