住宅購入のお金/住宅ローン返済のコツ

繰上げ返済でコスト削減!繰上げ返済の法則(2ページ目)

不景気で家計も厳しい中、コストを削減することを至上命題にしている人も少なくないでしょう。コストといえば、支払利息も立派なコスト。今回は、繰上げ返済の利息軽減効果に着目し、より効果の高い方法を探ります。

久谷 真理子

執筆者:久谷 真理子

住宅購入のお金入門ガイド

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金利は高い方から繰上げ

以前であれば住宅金融公庫融資と民間金融機関の住宅ローンの組み合わせ、今の流行なら民間金融機関のローンで金利タイプの違うものの組み合わせ、など、ローンを組み合わせて借りている人も多いでしょう。このようなとき、どちらから先に繰上げ返済をしたものか迷いますね。下記は、3,000万円を借入れ後、5年後に繰上げ返済をした場合の試算です。

3%のローンを5年後に繰上げすると、利息軽減効果は約141万円。それに対して、4%のローンの場合は約219万円。ローンの金利が1%違うだけで、利息軽減効果に80万円近い差が開きます。「繰上げ返済をするなら、金利が高い方からしたほうがいい」のです。

しかし今、金利の高い全期間固定タイプと、金利の低い変動金利タイプを組み合わせて借りている人の中には、敢えて変動金利タイプから繰上げ返済をする人が少なくありません。これは、将来的な金利上昇リスクを嫌ってのこと。このように、繰上げ返済の目的によって、敢えて原則から外れる手段をとったほうがいい場合もあるのです。

稀に、「繰上げ返済をすると利息軽減効果が高いから」といって、手元に残るお金を省みずに繰上げ返済をしてしまう人を見かけます。その挙句、教育ローンを組む羽目になってしまったり、中には急場をカードローンでしのぐなどということになってしまったり(一般に住宅ローンより金利が高い)……。不況の折、給料やボーナスが減ってしまう可能性も否定できません。コスト削減もほどほどに。他に入用なお金とのバランスが大切です。

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