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カリスマ借金コンサルタントと語る・後編 一歩踏み込んで考えてみたいこと

お金の教育のこと、相談される側が心がけること、吉田猫次郎氏の今後の展望など、ちょっと違う視点で質問をぶつけてみました。普段聞けないことを直撃インタビュー!

横山 光昭

執筆者:横山 光昭

お金を貯める体質改善ノートガイド

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カリスマ借金コンサルタントと語る・後編 一歩踏み込んで考えてみたいこと
吉田猫次郎氏の最新刊。その他にも多数著書あり。自らの経験が基礎になっている著書は、どれも読み応えありです。
前記事【カリスマ借金コンサルタントと語る・前編 真面目な人ほど借金にハマる!?】では、吉田猫次郎氏と実際の相談からみる傾向や共通点などを踏まえ、「お金」について対談させていただきました。そこで今回は前編で触れなかった、借金問題の“一歩踏み込んで考えてみたいこと”にターゲットを当ててみたいと思います。


お金の教育が必要

横山: 多重債務者を生まない、増やさないためにいろいろな意見が叫ばれていますよね。私はそのための一つに、「お金に関する教育」をもっとしていくべきではないかと思います。例えば私たち大人も勿論ですが、これから社会にでる子どもたちに学校の授業とかで、お金の大切さ、お金の怖さ、収支感覚などを知ってもらうとか。

吉田: そうですね。教育は最も重要です。自殺防止や多重債務防止においても、法改正などよりも教育のほうがはるかに大切。

でも、お金に関する教育といってもそう簡単ではないのが現実。なによりも、その道の教育者を急激に増やすことはまず不可能でしょう。とすると、現実的にいって最も効果的な方法は、「量は最低限、質は高く、より広く普及させること」でしょう。
限られた教育量の中で、最も重点を置くべきことは、「最悪の場合に何が起こるか?」「最悪のときにどう対処すべきか?」を知ること。これに尽きます。

横山: 最悪とは?

吉田: 経済行為において最悪の事態とは、「破産」か「差し押さえ」ではないでしょうか。しかし両者とも、実際に味わってみると決して「死ぬほど苦痛」ではありません。むしろ、リセットして新たにやり直すための良いキッカケになりえます。憲法で保障されている「健康で文化的な最低限の生活」も脅かされません。
これだけでも知っておけば、経済行為に失敗しても自殺や犯罪に走ることはなく、いかなる境遇でも前向きにやっていけるでしょう。これが最も大事なことだと思います。あれこれ教えると覚えきれないので、これだけに絞ってもいいと思います。さしずめ「経済活動のための防災訓練」とでもいったところでしょうか。

横山: 最低限のことでも正しく知っておくことで、とても大きな差になりますからね。でも残念なことに現状は、多くの人の意識は低く「絶対に解決なんてできない!」と捉えていることも少なくなかったり。極端に考えるべきではないですよね。

相談される側として大切にしたいこと

横山: 私は借金整理を単なる法的手続きや小手先のテクニックなどでは、本当の意味での解決ができないと感じています。精神面(心構え)もこれを機に変えることが大切だし、気持ちだけで突っ走るのではなく、多少大雑把でもいいから「家計」も把握できるようになってほしいと思っています。数多く相談に乗っている猫次郎さんはどんなことが大切だと思いますか?

吉田: 方法論を知る(教える)ことは、もちろん重要です。精神的なカウンセリングだけでは借金問題は到底片付けられません。専門家は、常に最新のノウハウを学び、最高の方法を相談者に示さなければなりません。

 しかし、方法論だけに偏っている専門家が多いのも事実で、これはこれで大きな問題です。なにしろ、ベストな方法論をいくら教えてあげても、それを実行する勇気がなく、踏ん切りがつかないまま前にも後ろにも進めない相談者が多いのです。
これを打開するためには、相談者の心を開く必要があります。

横山: とても大切なことですけれど、心を開いてもらう、本音を聞きだすということは大変なことですよね。私もこの点に時間がかかります。

吉田: 私も、いろいろな手を使います。自分の恥ずかしい過去の体験を語り、自分の体験記を引き合いに出しながら、同じ目線で語ることです。
私自身も決して最短距離で債務整理したのではなく、むしろかなり遠回りしましたが、それがかえって良い経験になり現在の自分に至っているわけですので、相談者の方にも「選択肢はいっぱいあります。合理的手段だけが全てではない。遠回りしたらそれはそれでいいことがある。やりたいようにやりなさい。あなたは自由なんだ。ただ、これとこれはちょっと痛い目に遭うからオススメできないなあ~」といったように、同じ目線で相談者の心がフリーになってくれるよう心がけています。
そうなると、その人はどんな方法を用いても借金苦が苦ではなくなる



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