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2年後に「グレー金利」撤廃か?<続報>(2ページ目)

グレーゾーン金利がなくなる!? 先月の最高裁の判決を受けて、金融庁は動き始めています。これまでに様々な波紋を生んだ「法の矛盾」、これを統一する動きとは?借り手も貸し手も、今後どうなる??

横山 光昭

執筆者:横山 光昭

お金を貯める体質改善ノートガイド

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上限金利が一体化したら…

2年後に「グレー金利」が撤廃か?<続報>
撤廃されて金利が統一されたらどう変わる?
今後、例えば上限金利が今の利息制限法の金利に統一されるとするとどうなるのでしょう。新たに定められた上限金利以上で貸し付けると、金融業者には刑事罰や行政処分の対象になるでしょうから、徹底され「返済してもなかなか返し終わらない」といった声は少なくなるかと思います(「減る」です。多重債務者問題がなくなるわけでは決してありません)。

借り手側にとっては、このように良い変化につながる要素だといえますが、貸している業者(債権者)にとっては大問題です。現状の消費者金融や商工ローンなど、出資法ギリギリの金利で貸し付けていた金融業者は、当然、貸出金利を見直さなければいけません。たった、これだけのことでも激震です。利益は一気に減ることが予想され、さほど大手ではない業者にとっては死活問題にもなるでしょう。

もしかすると、業界からの失業者が増え雇用問題が浮上…、審査が厳しくなり借りられない人をターゲットにしたヤミ金も増えだす? などという今はみえない、別の問題が生じてくる可能性もあるでしょう。また長い目でみると、現在十分に機能している解決法である「任意整理」「特定調停」(過去のグレーゾーン金利を元金に充て、解決を図る要素が強い解決策)に効果が表れにくく、検討される幅も狭まってくるかもしれません。

約2,000万人が利用しているという消費者金融。計り知れない、予測できない影響がでることは必至です。借り手も今まで以上に、賢くお金を借りたり、返す術などを学んでいかなければならないでしょう。



一部参考:平成18年2月22日 朝日新聞



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