グレーゾーン金利 廃止が決まる!
グレーゾーン金利がなくなる?多重債務者は減る?信用収縮って? |
12月13日、グレーゾーン金利の廃止を柱とし、消費者金融をはじめとした貸金業者への規制を強化させる貸金業規制法や出資法および関連法の改正案が、参院本会議で全会一致により可決され、成立されました。
これにより、3年後の2009年中をめどに、出資法の上限金利(29.2%)が利息制限法(元金によって15~20%)の上限に引き下げられるわけです。20数%という金利は取れないことになるのです。
だが…、楽観はできない?
29.2%で100万円借りていると、年間292,000円の利息が付きます。毎月3万円支払っても、24,800円が利息ですから(元金充当は3万円の返済中たった5200円!)、やはり間違いなく高いものだといえるでしょう。「やったー、3年後は100万円以上だと15%が最高なので、返しても返しても減らないなんてことはない!」とよろこんでいいのでしょうか?
いえいえ、どうやらそれによって受ける影響や問題、課題もありそうです。残念ながら、楽観はできないのです。
信用収縮って??
例えばこんな心配もあります。今後は、お金を借りる際の信用基準が高くなっていくことは必至です。そのため、借りられなくなったり、現在利用している貸金業者から、約束以上の厳しい返済を強いられることになったりするのではないか、という状況の変化による問題です。これは「信用収縮」という大きな課題です。
各貸金業者は金利引き下げの決定を受け、「貸す」ことに非常に慎重になっています。事実、“貸し渋り”“貸しはがし”というようなことは、既に起き始めているようにも見受けられます。そういった厳しい状況にさらされた人達が追い込まれ、間違ってヤミ金などの悪徳業者に走ってしまわないのかという心配もあるのです。今後、貸し渋りや貸しはがしにあう人は、「1000万人規模」だとの声も聞きます。単に借りられなくなるでは済まされないようです。