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みんなの「借金事情」。総量規制に4割抵触!?

改正貸金業法の施行に伴い、総量規制、信用収縮などでお金を借りれない!今のままだと約4割の人が総量規制に抵触しています。借金の意識調査の結果を用い、実際の相談現場の借金事情を取りまとめました。

横山 光昭

執筆者:横山 光昭

お金を貯める体質改善ノートガイド

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キャッシング、うかうか利用していられない

“みんなの「借金事情」。総量規制に4割抵触!?
借入の理由は生活費の補填。安易な借金、後で重たく感じます。
改正貸金業法の施行、グレーゾーン金利廃止、総量規制、信用収縮によるいわゆる『借りられない問題』…。これからの時代、こちらの生活スタイルやお金の“借りる・返す”に対する意識などを変えずに、うかうかとカードローンやキャッシングなどを無意識に利用していくことができなくなるようになります。

そこで今回は、今後そうならないためにも私が行っている「借金を過分に抱えている方の家計相談」の現場から把握したことや感じた借金事情について、傾向などを取りまとめておきたいと思います。
併せて、非常に適正な調査だと感じる下記のデータ結果を引用していきます。
・NTTデータ経営研究所  2007年11月6日リリース
「消費者ローン利用者・利用経験者の借入に関する意識調査」
http://www.keieiken.co.jp/aboutus/newsrelease/071106/index.html

利用目的は『日常の生活費の補填』

まず、「何に使っているのか?」という利用目的から。あまり借入をしたことがない方などは、多額に借金がある人はギャンブルや趣味などといった遊興費で浪費をしているのでは?と予想しがちです。

もちろんそのようなケースもありますが、それよりも多い利用目的として、『日常の生活費の補填』があります。懸命に働いても思うように収入が上がらない、どうしても家計のやりくりができないなどによる、生活費不足によるものです。
また、その借金の返済をするために膨らんでいくことも多いのです。実際の現場とデータの両方からうなずける結果です。

〔データより一部抜粋〕
ローンの利用目的は3業態(銀行・信用金庫などの金融機関、消費者金融会社、クレジットカード会社・信販会社)とも、日常の生活費の補填が最も高く(39~56%)、カードローンやキャッシングが明確な資金使途を伴わない、日々の資金繰りのバックアップとして利用されている。また、「他のカードローンの返済」のために借入を行っている割合も22~29%と高い。

借入先を選ぶ基準は?

私が現場の立場で思うのは、単に「(その業者からは)手早く、借りやすかった」という理由が一番多いと感じています。金利のことはあまり気にせず、早く現金を借りれて、貸してくれたからというものです。データも見てみましょう。

〔データより一部抜粋〕
消費者金融やカード会社を選んだ理由は、「駅前や商店街に店舗があったから」が22~35%、「審査手続きが簡単だったから」が22~28%、「審査スピードが速かったから」が15~22%といった理由が上位を占める。

若者は初めから消費者金融!?

逆にデータを見ていて、現場でもその傾向はある!と感じたこともあります。「若い人は初めから消費者金融を利用する」ということです。

極端に多くはないのですが、借り先を見てみると、銀行やカード会社からの借入はなく、すべてが消費者金融からの借金なのです。断られたのかと思い質問しても、初めから金利の低い銀行等の申し込みはせず、一般的な(?)消費者金融からお金は借りるものだと思っていたとのことです。

以前はこのような方はあまりいませんでした。「銀行→銀行系消費者ローン(モビットやアットローンなど)→クレジットカード・信販会社→消費者金融」という申込みの動きをしていく思考は薄れているのかもしれません。



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