ボーナスと株価が同じ動き?
<過去10年の夏季一時金妥結結果>
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東京都が調査した過去10年間の夏季一時金妥結額と日経平均株価を重ねたグラフ。ピンクがボーナス支給額で左目盛り、ブルーが日経平均株価で右目盛り(出典:東京都産業労働局)
※ 日経平均株価は、1月の大発会始値 |
ボーナス支給額とよく似た動きをするのは、日本の株価です。上のグラフは、東京都のボーナス平均額と、日経平均株価とを比べたもの。いずれも、1997年が一番高く、2003年に最低額をマークし、その後は上昇しています。
考えてみれば、会社の業績と株価は密接な関係にあるわけですから、当然といえば当然ですね。次に、過去10年間の出来事とボーナスとの関係も見てみましょう。
97年~99年 ボーナス下降、消費税アップや銀行破綻
まずは、1997年から1999年の3年間を見てみましょう。ボーナスも日経平均株価も下降しています。この3年間はどんな年だったのでしょうか?1997年には、消費税が3%から5%にアップし、北海道拓殖銀行や山一證券が破綻しました。また、1998年には「日本版金融ビッグバン」がスタートし、1999年にはゼロ金利政策がスタート。
大手金融機関の破綻から、景気回復に向けての政策がとられていた期間といえるでしょう。
00年~01年 ボーナス一時上昇
2000年には日経平均株価が一時的に上昇しています。 そして、2001年には、日経平均をまねるようにボーナス額が上昇。どちらもその後は下降しており、2000年~2001年は一時的に上昇しているといったところ。この2000年4月には「ITバブル崩壊」と呼ばれる株価暴落がありました。その後の日経平均もかなり下降していますね。ボーナス額も同様に下がっています。
2000年は、そごうが民事再生手続開始の申立てをしました。また、2001年はアメリカニューヨークでの同時多発テロ事件が発生した年です。
03年 ボーナス最安値。04年~現在は上昇に
下降基調のボーナスと日経平均株価は、2003年に供に最安値となります。2002年は日韓ワールドカップが開催され、2003年には六本木ヒルズが建てられたりとしました。2003年を底値として、2004年からはボーナス額も日経平均株価とともに上昇しています。2003年に706,500円であったものが、2007年には790,891円に。同様に日経平均株価もあがっています。
2005年には、郵政民営化をすすめる小泉内閣が衆議院選挙で圧勝しました。翌2006年にはライブドアの堀江元社長が証券取引法違反で逮捕される「ライブドア事件」がありました。
このように、ボーナス支給額と日経平均株価は同じような動きをしているのがわかります。現在、アメリカのサブプライムローン問題や、円高の動きで、日経平均株価が暴落しています(2007年11月22日現在 14,800円台)。
この冬のボーナスはもちろん、来年の夏のボーナスもかなり気になるところです。
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