買える=ずっと返済出来る
頭金ゼロでも、マンションは買えます。しかし、中には「固定金利」「変動金利」「短期固定金利」の違いもよく分からないまま、「家賃と同じくらいの返済額で買えますよ」という営業マンの言葉だけ聞いて買ってしまう人がいます。
金利が上昇したといっても、各金融機関のキャンペーン金利なら3年、5年の固定金利で1%台。あこがれのマンションの返済額も「家賃と同じ」くらいになるかもしれません。繰り上げ返済もせず、そのまま固定金利期間を終えてしまうと、金利は確実に上がるので返済の負担は急に大きくなるので注意が必要です。
大手銀行もやっと変動金利の仕組みの説明や、利用者のライフプランを考えたアドバイスをする自主的ルール作りを始めました。マンションが買えるということは、ローンの審査に通ることではなく、ずっと生活に困らずに返済出来ることです。
貯金800万円で4000万円のマンションは買える?
マンションを買う時に必要なのは、購入価格の一部を現金で支払う「頭金」だけではなく、登記費用やローンの借入費用などの「諸経費」と、引っ越し代、家具や家電を買う「入居費」も必要です。
■諸経費
新築マンションならマンション価格の3%、中古マンションなら6%程度必要です。
■入居費
カーテン代や買い替える家具、家電によって予算は変わりますが、2~3%程度を目安に。中古マンションでリフォームする場合はその費用も必要です。
Aさんのケース
「頭金は購入価格の2割」と思っていたAさん。800万円貯めたので、4000万円のマンションを買おうと思っています。貯金残高の800万円を全て住宅購入に使ってしまっては、心配です。最低でも生活費の3ヶ月~半年分と、近い将来使うお金、不測の事態に備えるお金は手元においておきたいですね。
生活費3ヶ月分・・・90万円
幼稚園入学準備・・・10万円
備えるお金・・・・・50万円
(貯金ー手元に置くお金=購入資金)
800万円ー150万円=650万円
マンション購入に使えるお金は650万円です。
(マンションの諸経費と入居費)
4000万円の新築マンションの諸経費と入居費は、およそ5%の200万円。
(購入資金ー諸経費など=頭金)
650万円ー200万円=450万円
450万円が頭金にまわせるお金です。450万円は4000万円の11%、2割には届きませんでした。すでに何軒もマンションを見ていて、気に入った物件なら頭金11%でも買いたいかもしれません。
■毎月の返済額と年収で見る!
借入金3550万円、35年3%で借りると月返済額は13万6622円。年間のローン返済額は年収の15%~25%が理想です。
(年間返済額÷年収=15%~25%ならOK)
13万6622円×12÷0.15=1092万9760円
13万6622円×12÷0.2=819万7320円
13万6622円×12÷0.25=655万7856円
年収1000万円以上なら大丈夫。800万円なら買える!650万円未満はちょっと難しそうです。
いかがでしたか?あなたもお気に入りのマンションを見つける準備を始めましょう。住宅ローンシミュレーションはこちら。
実際にローンを組む時は、将来必要なお金や、妻が働くか、退職金はあるかなどを総合的に考える必要があります。銀行やファイナンシャルプランナーなどに相談に乗ってもらうといいですね。