貯蓄/貯蓄できない人のための貯め方

「お金を貯められる人」に絶対変わるステップ

貯金できなくて悩んでいる人は必見です。家計簿をつけても、本を何冊読んでもお金を貯められなかった人が「貯められる人」に変わるコツとは?

山口 京子

執筆者:山口 京子

家計簿・家計管理ガイド

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お金のセミナーに参加すれば貯金できるという誤解

マネーセミナーの参加者の多くは、セミナーに参加したきっかけをこう語ります。「このままでは、将来不安です」「なんとかお金を貯めなきゃと思って……」
 
「貯められる人」に変わる行動とは

お金を貯められなかった人が、「貯められる人」に変わるためのステップとは?
 

これらは、お金を貯めるには充分なきっかけで、すぐにでも貯められそうですね。中には、こんな人もいます。

■何冊も初心者向けマネー本を買っている
■何度もマネーセミナーに出ている
■毎日新聞を読んでいる
■ファイナンシャルプランナーに相談した


どうです? いかにもお金が貯まりそうな行動ですね。もちろん、これらを実践してきっちりお金が貯まっている人もいます。しかし、多くの参加者はこういった行動をしているにも関わらず、お金が貯まらないのです。どうしてでしょうか?
 

「貯められる人」と「貯められない人」の違い

多くのセミナーをして気づきました。「すばらしいセミナーをした」=「お客様のお金が貯まる」ではない! ということです。主催者も大満足、面白くて分かりやすくて、親しみやすいセミナー。

私のセミナーは、毎回アンケートをとりますが、満足度が高く成功だと思っていました。でも、ある日何度もセミナーに来ているお客様に「お金は貯まりましたか?」と聞くと、笑いながら「それが……貯まっていないんです」という意外な返事が返ってきました。

聞けば、お金の話はよく分かったけれど、その後お金を貯める具体的な行動を何も起こしていなかったのです!当たり前ですが、これではお金は貯まりません。

なぜ多くのお客様は、せっかくセミナーに出て、本や新聞を読んで、ファイナンシャルプランナーに相談してお金の貯め方は分かったのに、何もしなかったのでしょう。この原因がわかるまで時間はかかりませんでした。
 

お金を貯められない理由とは

最近のマネー本やセミナー、オールアバウトを含むマネーサイトはとても親切です。「コツコツ貯める商品はコレ!」「100万円あったらこうしましょう」とか、「3年後に使うお金はコレ、10年後に使うお金はコレ、20年使わないお金はコレ!」と金融商品まで教えてくれます。

明日、銀行か証券会社に行けば、すぐにお金が貯められそうです。でも、できないのには訳がありました。
 

貯まらない理由は、お金のことが最優先ではないから

たとえば私は、お金のこを最優先にしています。支払いの明細、税金、運用で気になったことは後回しにせず、すぐに質問したり、調べたりします。したがって、「多くの人もお金のことを最優先にするに違いない」と思っていたらそうではありませんでした。

なぜ、お金のことが後回しになるのでしょうか? お金の重要性を分かっていないからではありません。答えは簡単。楽しくないからです。

「お金を貯めなきゃ」「不安です」「家計簿をつけなきゃ」「新聞を読まなきゃ」「もっとお金のことを勉強しなきゃ」

これでは、イヤイヤ勉強をさせられている子どもと一緒です。日々、大人は家事や育児、仕事で忙しく、その合間を縫って、楽しくないことなんかしたくありません。
 

不安が原因でお金が貯められる?

病気になった時が不安だから、お金を貯めたいという人は、年齢を問わずよくいらっしゃいます。

ファイナンシャルプランナーの教科書通りのアドバイスなら、「万一、病気になった時には高額療養費制度といって、一定以上の医療費の負担はありません。会社員なら、傷病手当があるので、会社を休んでも収入が0になる訳ではありません。ただ、入院した時に健康保険では補えない負担や、臨時の出費に備えて保険に加入するか、お金を貯めましょう」です。

このアドバイスを聞いてすぐに次の行動、保険に加入するか、積立定期預金を始められる人もいます。しかし、多くの人がすぐに病気になる訳ではないし、貯めなきゃいけないのはわかったけど……。となってしまうのです。

特に20代、30代だと、漠然と病気になったら困りそうだということはわかるけれど、周りに困った人がいないのでイメージできません。仮に困った人がいたとしても、自分は病気にはならないと思うものです。
 

わくわくする楽しいことを探せ!

病気や老後などの不安を解消するために、お金を貯めたいという人に私は、こうお聞きしています。不安のためにお金を貯めるのと、楽しいことのために貯めるのとどっちがいい?」みなさん、「楽しいことのため!」とおっしゃいます。

新入社員なら、「今から毎月3万円ずつ貯めたら、同期入社の友達に結婚や、マイホームを買う時、ぐっと差がつくよ。お金を貯めている人と貯めていない人、どっちが婚活で余裕があると思う? 60才になれば金利0でも、1300万円以上も貯まっているよ。貯める? 貯めない?」

「貯めたい!」とお客様はいいます。会話をしていて一番の笑顔です。アラフォーの女性も「今までやらなきゃと思っていて、全く何もできなかったけど、定年後も大好きな旅行をしたいし、20代の時に行った沖縄の同じ場所で写真が撮りたいから、まず、自分のお金がいくらあるか調べてみようと思います!」と笑顔で言います。
 

お金を貯める最初のステップ

■楽しくイメージできる目標
早起きは苦手だけど、遠足やゴルフ、デートだと目覚ましが要らない。こんな経験は誰でもあるものです。思わず体が動いてしまうネットサーフィンも、部屋の片付けも後回しになるような、お金が最優先になる、ウズウズするような目標をみつけることが最初のステップです。

■スタート地点確認
ゴールをしっかりイメージしたら、次は自分のスタート地点を確認しましょう。今どこにいるのか(いくらお金が貯まっているのか)、全ての貯金通帳の合計、借金残高もチェックしましょう。

ゴールまでの道のりはとても長く思えますが、お金を貯めるのは、始めるのが一番難しく、貯め始めれば後は、半分終わったも同じです。貯めなきゃ……と思って何もしなかった人が、貯金通帳を探して、電卓で金融資産の合計を出しただけでも、大きな一歩だと思いませんか? 今までできなかったのですから。

■24時間以内にすることを決める
最後は今から24時間以内にすることを決めましょう。例えば……

・スマホや通信費のプランを見直す
・借金の繰り上げ返済の相談をする
・銀行の窓口で積立定期預金について聞く
・ネットバンキングを申し込む
・使わない口座を解約する
・オールアバウトマネーの記事で預け先を探す


1つでも達成できれば、大成功です。「○○しなくちゃ……」ではなく、「○○をやってみよう!」くらいの、楽しみながら、どんなことが起こるか、期待するような気持ちで望むといいですね。

これは、私とあなたとの約束ではなく、あなたがあなたにする約束です。人に約束を破られたら、腹が立ちます。一番大切な自分の将来のための自分の約束だということを忘れずに。
 

最初のステップを実践した人は?

セミナーを受けて、その後個人相談に来てくださったお客様に、セミナー後、何か行動を起こしたかどうか尋ねると、欠席者1人を除く、全てのお客様が何か行動を起こしていました。その行動とは、

・自分の保険について調べた
・相続財産について調べた
・家計簿を再びつけ始めた
・貯金がいくらか調べた
・積立定期預金を始めた
・保険会社のパンフレットを集めた
・デパート積立の資料を請求した


なかなか起こせなかった第一歩をなんなく踏み出せたようです。人は日々成長します。最初のワクワクするような目標が途中で変わってもOK。ぜひ、お金のことを最優先にすることを習慣付け、お金を貯められる人になって下さい。

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