ネックスはペプシを超える売上げ |
やはり味が決め手
コーラでは、以前からダイエットコーク、ダイエットペプシと、ダイエット系飲料は存在しました。しかし、これら商品はある一定の人気はあるものの、今回のネックスやゼロのような大人気にはなっていませんでした。何が起こったのか。それは、こちらの記事でペプシの担当者のインタビューが載っていますが、味への工夫がやはり人気の秘訣。その他、業界の方の話を聞いても甘味料の味がここ数年で向上しているそうです。
メタボはブームから定着へ
コーラのみならず、ダイエット系飲料、食品は以前より数多く存在していましたが、メタボへの関心が定着し、健康を気にする人が増えたことにより、再度ダイエット系飲料、食品への注目が高まるという構図があります。ダイエットブームは定期的に繰り返されるものですが、今回は女性のみならず、特に男性の注意も喚起された点が今までのダイエットブームと異なります。その意味、ダイエット飲料、食品のターゲット顧客は拡大しているのです。
マーケティングの上手さ
その点、今回のネックス、ゼロともに、商品のイメージカラーは黒。男性っぽいイメージを打ち出しています。実際、商品のターゲット顧客としては男性を想定しているということで、この点が既存のダイエット系飲料、食品と大きく異なります。
また、既存のダイエットコーラをリニューアルする形にしなかったのは、既存のダイエットコーラには一定のファンがついており、それを離反させないため、のようです。確かに今までのダイエットコーラが女性の間で人気であったのであれば、今回の商品を男性向けにすることにより、商品間での顧客の食い合いも起こさず、市場の拡大につながります。しかも、今回のカロリーゼロコーラは、男性だけでなく、結果としては女性をも取り込めているようでメーカーにとってはうれしい誤算です。
メタボ疲れの反動も
ペプシのネックスの日本での売上げは、本家のペプシコーラをも上回る勢いということで、健康志向が高まるコーラ市場にとっては大きな朗報です。ただ、そもそも健康志向であれば、カロリーゼロでもコーラは避けて水やお茶にすべきではないか?とも思うところですが、たまにはスカッと爽やかな飲料も飲みたいというのが人間の欲望ということでしょう。また、メタボ疲れを起こしていることも背景にあります。
それは、マクドナルドが先ごろ発売したどでかいバーガー「メガマック」が大ヒットとなったことや、アメリカからやってきたドーナツが大人気という現象からも見て取れますが、やはりファストフードや間食系の飲食物は潜在的な人気があるのです。いくらメタボに注意と分かっていてもやめられないわけです。そんな中登場したネックスとゼロ。見事にそれらのニーズを汲み取っています。実際、ネックスは日本で開発、発売された商品ということですので、より今の日本に合った商品を投入できたことが成功の理由でしょう。
今後の食品業界の行く先は…?>>