利益が出たら、売るタイミングのことを常に考えておこう! |
株を売る時としては、以下の2通りが考えられます。
- 株価が上昇して利益を確定する時
- 株価が下落して損失が膨らまないように損切りする時
そこで今回は、利益確定から損切りまで、株の売り時を解説していきます。
株を売るタイミングはとても悩ましい
株を買った後に株価が値上がりすれば、含み益が発生します。多くの人は含み益を利益だと錯覚しがちです。含み益ににんまりして売らないでいたら、あっという間に株価が下落し、「気づいた時には大きな損失を抱えていた」ということも起こりがちです。人間ですから、誰でも儲けたいという「欲」があります。株価が上昇していると、「もっと上がるかも」などと自分に都合のいいように考えて、なかなか売ることができません。株価の天井で売り抜けるワザは、熟練した投資家でもなかなかできないものです。
利益確定のルールを決める
ですから、利益確定のルールを決めておくことがオススメです。利益確定売りには、次の4つが考えられます。- 株価の天井を確認してから売る
- 「ある価格(●%上昇)になったら売る」とルールを具体的に決める
- 株価チャートを利用して売り時を判断する
- ファンダメンタルズ指標を利用して、割高水準と思われる株価になったら売る
株価が下がると、「またあの価格まで上がるだろう」と思います。そして、売った後に株価が上がれば、「まだ売らなければよかった」と取り損ねた利益を惜しく思います。多い少ないは別として、利益を獲得したという点を重視しましょう。含み益のままでは損失になる恐れもあるのです。
株式投資は、自分の欲との戦いでしかありません。これがベスト!という方法は人それぞれですので、自分に合った売り方を見つけることが大切です。
次に、損切りする場合の売り時について考えていきます。
損失が少ない場合の売り方
株価が下がって損失が出た場合、損切り(ロスカット)を行うことになります。まずは、損失が少ない場合から考えてみましょう。例えば、100万円の株を買った場合、5%の下落なら5万円、10%では10万円の損失です。5万円の方が損失が少なくて済みます。10万円も損をすると、損切りを決断するにはかなりの勇気を必要とします。
損切りの場合、スピードと決断力が必要です。「5%(もしくは10%)下がったら売り」等と言われますが、できるだけ早く決断していれば1%で済むかもしれません。もちろん、損切りした後に株価が上がってしまうこともあります。でも、それを惜しいと思ってはいけません。潔く諦めて、「どうして損切りする事態に陥ってしまったのか」を考え、次への教訓とした方がよいでしょう。
損失が大きい場合の売り方
損失が大きくなった場合の損切りは辛いものがあります。この場合は、できるだけ損失を小さくして売るのがコツになるかもしれません。例えば100万円で買った株が、50万円まで下がりました。50万円の損失はきつい場合には、60万円まで上がった時に40万円の損失で売ります。10万円もダメージが少なくて済みますが、この場合、株価が上がるか下がるかの見極めを行わなければなりません。「上がるかも」という根拠のない見極めではなく、株価チャートを利用して現実の見極めが大切です。
「この価格で売ればこれだけ儲かる」というのはあくまで仮定。すべての人が儲けるために株をやっていて、「勝つ」か「負ける」かのゼロサムゲームなのです。株を売る時には、自分の欲と戦いだということを肝に銘じておくことが重要になるでしょう。
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