生命保険/生命保険アーカイブ

病気をしたこと隠して加入したらどうなる?

病気をした後に、生命保険の必要性に気付くこともしばしば。でも、病気をすると保険に入れないのでは!? 病気を隠して保険に入った場合、契約はどうなるのでしょう?本当に保険に入れないのでしょうか?

執筆者:海野 千絵

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生命保険に関する相談件数は減っているのに、「告知義務」に関する相談件数は増加しています。

Sさんは、半年前に胃がんの手術をしたことを隠して医療保険に加入しました。その1年後、がんが再発して、再入院となりました。退院後、Sさんは、保険会社に入院給付金と手術給付金の請求をしました。
さて、この場合、Sさんは給付金を受け取ることができるでしょうか?

告知義務とは?

生命保険を契約する際、契約者または被保険者は、被保険者の現在の健康状態、過去の病歴、現在の職業など、生命保険会社が申し込みを引き受けるかどうかを判断するための重要な事実を、ありのままに生命保険会社に告知する義務(告知義務)があります。

告知書には、
・最近3ヶ月以内に、医師の診察・検査・治療・投薬をうけたことがありますか。
・過去5年以内に手術をうけたこと、または継続して7日以上の入院をしたことがありますか。
・過去2年以内に健康診断・人間ドッグをうけて、異常を指摘されたことがありますか。
・過去2年以内に、医師から、経過をみるために定期的な診察・検査をうけるよう指導されたことがありますか。
・今までに、がん(悪性新生物)にかかったことがありますか。

などの質問が書かれていて、それに対し、はい、いいえで答えるような形式になっています。また、診査を必要とする契約の場合では、保険会社指定の医師から口頭て質問され、その際にもありのままを正確に伝え(告知し)ます。もし、故意または重大な過失で、このような事実を告知しなかったり、事実と違うこと告げた場合は、告知義務に違反したことになります。

保険会社に給付金や保険金を請求すると、保険会社は被保険者の過去の病歴を徹底的に調査します。Sさんのように隠して加入しても、病院に問い合わせれば、前回の手術の事実を簡単に調べることができます。告知義務違反はすぐに判明することです。

「告知義務は何のため?」 次ページへ>>
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