「保険料の仕組み1」で説明したように、予定利率を高く見込んで保険料の割引を設定していますが、見込みどおりに運用益が出ない場合、利差損部分を他でカバーしなくてはいけません。
その部分には、現在は、死差益と費差益の一部が使われているようです。
配当金に関して、なるほど、そう思うのか!と思った質問をご紹介します。
◆相談者の質問◆
私の個人年金保険には配当金がついているんですよ。みなさん、ないって言われるけど、私のにはある…。これって良い保険なんでしょう?
◆お答え◆
現在の運用環境が悪い中でも配当金が出る生命保険は、もともと予定利率が低かったのではないかと考えられます。加入の年度も参考になりますが、個人年金保険は貯蓄性の高い商品ですから、予定利率の高い時期の契約には配当金はないでしょうし、逆ざや商品の一部と考えて良いのかもしれません。
良い保険かどうか…、配当金だけでは判断できません。少なくとも、以前の個人年金保険と比べると貯蓄性は劣っているのではないかと思います
配当金は、預貯金の利息と同じに考えては間違いになりますので違いは理解しておきましょう。保険会社が努力して利益を出した場合、それを契約者に還元する性質のものという捉え方をします。ですから、利益が出なかった場合、預貯金の利息のように約束されたものではなく、配当金はないのです。
予定利率の高い時期の契約で配当金が出ているものもあります。例えば定期保険など。商品によって、また、加入の時期によっても配当金に違いがあります。まずは、加入している自分の保険はどんなものかを掴んでおけたら良いのではないかと思います。