生命保険の見直し/生命保険の解約について

ちょっとまって!貯蓄型保険の解約(3ページ目)

せっかく今まで保険料を支払ってきた貯蓄型保険。保険の見直しの現場では保険料を下げるために一躍買う保険ですが。はたして、せっかく今まで貯めたお金をそんな簡単に手放してもいいのでしょうか。

長島 良介

執筆者:長島 良介

生命保険ガイド

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保険という理解ではなく貯蓄として考える

解約した保険を保険料としてではなく貯蓄と考えたときもやはり手放しで喜べますか。私は疑問を感じます。

貯蓄型の保険の保険料は「保険料」として捕らえると確かに負担に感じるかもしれません。何年後かの満期までは手をつけられない流動性のないお金です。ちまたのファイナンシャルプランナーは「運用すればもっと増えますよ」といって解約後の資産形成に投資信託などの金融商品をすすめます。

はたしてその人が本当に運用するのでしょうか。

そもそも、勧められるままに保険に入るくらい、お金に無頓着な人が運用に時間を割いたり勉強したりするのでしょうか。

私の知っている、投資や運用がしっかりとできている人は、保険も自分で一生懸命勉強している人が多く、勧められるままに保険に加入している人など皆無です。

だからといって、ファイナンシャルプランナーがたった2万円ほどの積み立てや資産運用に手取り足取り指導はしてくれないでしょう。

結果として、この人は「積み立て」をやめてしまっただけなのです。

今回ご案内している個人年金や養老保険、そしてこども保険、学資保険などの解約を考える前にぜひ考えていただきたいと思います。

確かにこれらの保険は支払った保険料を完全に取り戻すことはできないかもしれません。元本割れしてしまうかもしれません。

しかし確実に満期金を手にすることができる、貯金なのです。確かにベストの選択ではないかもしれません。しかし、今まで支払ってきた保険料のこと、その後まったく貯蓄しないことを考えると、やはり将来的には有効となる可能性が高いでしょう。

本当に家計に余裕がなくなる場合は止むを得ません。しかし、いまやめるということは、問題を先送りにしているだけなのです。

保険とは名ばかり。ちょっと利回りが悪いけど、保障というおまけがついている貯蓄だという見方も可能なのです。良く考えてみてください。

保険料が安くなる!には裏がある

よくホームページ等をみていると保険相談に乗ってもらうと、保険料を一生涯で何百万も節約できると宣伝しているのを見かけます。

実際のところ、保険の見直しで劇的に保険料を下げることなど実は簡単なのです。

「保険金額を少なくする」「保険期間を短くする」
「貯蓄性の高い保険を解約する」

これらを実行すればよいのです。(もちろん他社に切り替えれば同じ内容で保険料を下げることはできます。しかし、劇的とは言い難いでしょう)

大切なのは保険料が下がるかどうかではなく、必要な保障を考え、将来に向けてしっかりと資産を作っていくことです。結果として保険料が上がってしまうことも十分に考えられるのですが、その分資産形成ができていれば何の問題も有りません。

繰り返しになりますが、ネット上では保険料ダウンを「売り」に相談業務を受けている会社を散見します。しかし、適正なプランが保険料アップにつながったら、この手の会社はなんて説明するのでしょうか。ちょっと心配なのは私だけでしょうか。

そして、もうひとつ。保険嫌いで保険商品知識の無いごく一部のジャーナリストや、満期時の利回りなどだけを見てあからさまに貯蓄型の保険を批判する人の意見には注意してください。

あなたの保険の良し悪しを決めるのはあなたです。

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