インフレとデフレ
終身保険を利用するにあたり、必ず考えなければいけないのが、インフレとデフレについてです。一部の保険会社が販売している変額終身保険という、自分の運用次第で保険金や解約返戻金が変動する商品をのぞけば、皆さんが知っている終身保険とは殆どが定額の商品です。どういうことかというと、終身保険は保険金額も、解約返戻金もすべて契約時に確定してしまうのです。
これはインフレ(物価上昇)がすすめば場合、すなわち元本割れを意味します。
現在価値である1000万円が同じ1000万円でも貨幣価値が半分になってしまえば500万円の価値しかなくなってしまいます。
反対に現在よりもデフレが進んだ場合、貨幣価値は高くなりますから、1000万円がそれ以上の価値を持つことになります。
インフレ対応と言われているリスク性の商品(投資信託などの運用商品)はインフレになればそれに伴って金額も増える可能性は大きいですが、反対にデフレになったとき、その価値を下げてしまう可能性が大きくなります。
変額ではなく定額の終身保険はインフレが進めば損をします。デフレが進めば大きなリターンとなります。
これまでの日本はインフレでした。だから将来もインフレが継続すると解説する著名なジャーナリストやFPの方々もたくさんいらっしゃいます。しかし、反対に今までと、これからではまったく世界情勢や異なるため、過去のようなインフレはありえないと言う考え方もあります。
先述したとおり終身保険は強制的な積立には向いています。貯蓄が苦手でなかなかたまらないと言う人には有効です。しかしリスクが無いわけでありません。必ずこの点を自分で「決めて」「選んで」加入してください。
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