相続・相続税/相続・相続税関連情報

死因贈与 「死んだらあげる」で財産を取得(2ページ目)

先日、兄が亡くなりました。私には、兄から無償で借りている土地があります。兄は「自分が死んだら、この土地はおまえにやるよ」と常日頃から話していました。この土地を私の名義にすることは出来ないでしょうか?

執筆者:清水 真一郎

  • Comment Page Icon

条件2:相続人全員の承諾

打合せ
死因贈与ならば贈与税はかからない
ただし、証人だけでは死因贈与が認められません。もう一つの条件は、相続人全員の承諾を得ることです。これは、名義変更の際、相続人になる人の実印と印鑑証明が必要であるため、承諾が不可欠なのです。

従って、このケースでも次の2つの条件が整えば贈与を受けることができます(死因贈与が成立)。
・お兄さんが「死んだらあげる」と言っているのを親戚や親しい人が立証してくれること(又はお兄さんと弟さんの双方の捺印がある書面が存在すること)
・相続人全員の了承が得られること

死因贈与のメリット

相続人以外の人に財産を渡すためには、遺言で渡すことがベストです。しかし、それがない場合には、通常、相続人が一度相続をして、相続人が受贈者に贈与することになります。その際、相続税と贈与税の両方がかかります。特に贈与税は高額になります。しかし、死因贈与が認められた場合には、亡くなった人から受贈者に直接財産が移ります。従って、課税関係が相続税だけになり、高額な贈与税の負担を免れます。「死んだらあげる」というのは遺言ではないのですが、死因贈与という別の形を取りながら、結果としては遺言に近い財産の渡し方になるのです。


【関連記事】
生前贈与とは

【関連リンク
遺言の効力、上手な書き方[All About 相続]
賢い相続税対策のノウハウ[All About 相続]
相続税を計算する[All About 相続]
相続・相続税Q&A、無料相談[All About 相続]
【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2024/3/31まで)を実施中です!

※抽選で30名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます