分譲戸建て、分譲マンションに共通した諸費用(購入後)
分譲戸建てでも分譲マンションでも数百万円の諸費用がかかるので、資金計画をシッカリおこなっておきましょう |
【購入後の諸費用】
●税金
購入後の諸費用は不動産取得税(県税)と固定資産税・都市計画税(市町村税)が発します。不動産取得税は所有権登記をして数ヵ月後に納税する必要があります。ただし、不動産取得税は一定の条件を満たせば、県税事務所に申請することで減税される制度があります。固定資産税・都市計画税(市町村税)は毎年4月頃に納付書が送られてくるので、一括払いか年4回の分割払いが選択できます。
●維持管理費用
戸建ての場合、10年周期で屋根や外壁、配管などの改修が必要になります。住宅会社に具体的な改修の周期や費用を確認しておく必要があります。マンションの場合は、修繕積立金と管理費が合計で毎月数万円発生します。ただし、修繕積立金は共有部分の改修費用なので、専有部分の水周りの改修費用は自分で確保する必要があります。この費用も住宅会社に具体的に確認しておくとよいでしょう。
●駐車場代
戸建ての場合は敷地内に駐車場がある場合が覆うので必要ありません。
マンションの場合は、一部の物件では無料化しているところもありますが、周辺の駐車場相場と同等かそれよりも多少安い設定(機械式の立体駐車場などの場合)がなされています。物件によりますが、1~2万円台が目安となります。
【その他の諸費用】
●引越費用
旧住宅金融公庫による「平成15年度公庫融資利用者の耐久消費財購入実態」の調査結果によると1世帯あたりの平均引越費用は20.6万円となっています。
●新居用の家電製品代やカーテン代など
同調査結果によると、住宅取得後、概ね1年以内に購入した耐久消費財の平均的な金額は、分譲戸建てで179.7万円、分譲マンションで133.5万円となっています。購入世帯比のベスト3は、カーテンが72.0%(平均購入額143.1千円)、ルームエアコンが59.9%(平均購入額229.1千円)、照明器具が57.0%(平均購入額90.7千円)となっています。最低でも50万円ほどはかかるようです。
これまでは共通する諸費用について解説しましたが、分譲戸建てと分譲マンション独自に発生する諸費用について解説します。
分譲戸建て特有の諸費用
●仲介手数料仲介手数料は土地の購入や中古物件について発生することを知っている人は多いようですが、新築でも分譲戸建てで仲介手数料が発生することがあることを知っている人は少ないようです。
物件の売主と直接売買契約をすれば、仲介手数料は当然発生しません。しかし、新築戸建ての場合、不動産販売会社が販売を行う場合がよくあるので、新築でも仲介手数料が発生する物件も少なくありません。仲介手数料は“物件価格×3%+6万円(消費税別)”が目安となるので、大きな負担となります。物件価格が4,500万円のとき、仲介手数料だけで約148万円(消費税込)かかることになります。この費用は基本的に契約時か物件の引渡し時、または契約時に半分、物件の引渡し時に半分に分けて支払うことになります。
分譲マンション特有の諸費用
●修繕積立金基金分譲マンションの場合、毎月修繕積立金を支払う必要がありますが、この費用の負担を少なくするために、物件の引渡し時に一定の費用を集めます。物件により異なりますが、30万円ほどの負担になります。
分譲戸建てと分譲マンションの諸費用の比較
物件の価格や住宅ローンの借入金額、火災保険の保険料、カーテンなどの購入費用によってケースバイケースですが、諸費用の目安は次のとおりです。分譲戸建て:物件価格の6~10% 4,500万円の物件の場合270~450万円
分譲マンション:物件価格の3~6% 4,500万円の物件の場合135~270万円
このように住宅の諸費用のひとつひとつが大きな金額です。諸費用の準備が不十分な場合、手付金を放棄してまでも契約をやめる人もみうけられるくらいです。
分譲戸建て、分譲マンションのいずれの諸費用にもいえるのですが、契約して手付金を払う前に、「諸費用の項目に漏れがないかの確認」、「具体的な金額」、「支払の時期と資金の準備方法」の3点を必ず確認してするようにしましょう。
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