名所・旧跡/東北の名所・旧跡

城下町の面影残る鶴岡の洋館めぐり【山形】(2ページ目)

山形県の庄内地方にあり、出羽三山の麓に位置する鶴岡では、明治、大正時代に建てられた洋風建築が今も残り、城下町の面影を残す街の中に違和感なくとけ込んでいます。鶴岡に今も残る洋風建築の数々をご紹介します。

村田 博之

執筆者:村田 博之

名所・旧跡ガイド

洋風建築が移築されている致道博物館

致道博物館/旧 西田川郡役所
致道博物館の中にある旧 西田川郡役所。1881年(明治14年)に建てられたもので、1972年(昭和47年)に致道博物館に移築されました(2004年8月撮影)
鶴岡公園の西隣にあるのが、致道(ちどう)博物館Yahoo! 地図情報)。元々は庄内藩主酒井氏の御用屋敷だったものを博物館としたものです。

広いスペースを使って、庄内地方の各地に建てられた貴重な洋風建築を移築し、一部の建物は内部を見学できるようにしています。

最初にご紹介するのは旧 西田川郡役所。廃藩置県直後は置賜(おきたま)、鶴岡、山形に分かれていた3つの県をまとめて今の山形県が誕生した折、鶴岡は西田川郡に属することになり、作られたのが西田川郡役所です。

1969年(昭和44年)に国の重要文化財に指定され、現在は庄内藩に関わる資料など庄内の歴史をたどることができる資料を展示しています。

 

洋風建築なのに和風の感じがする建物も

致道博物館/旧 鶴岡警察署庁舎
致道博物館の入口正面にある旧 鶴岡警察署庁舎(1996年10月撮影)
致道博物館の入館口正面にある白い建物は、旧 鶴岡警察署庁舎。こちらも1884年(明治17年)に建てられた洋風建築で、1957年(昭和32年)に致道博物館に移築されました。

この建物を見た時に不思議な感じがしませんか?窓の造りは明らかに洋風なのですが、屋根の感じは日本建築のような形、まさに和洋折衷が形になっている建物なのです。

残念ながら内部は見学できないのですが、外から見るだけでも十分価値のある建物だと思います。

 

洋風建築以外も見所たくさん

鶴岡の代表的な洋風建築をご紹介してきましたが、洋風建築以外にも鶴岡には見所がたくさんあります。

致道博物館の中には、田麦俣の多層民家を移築した旧 渋谷家住宅や酒井氏の隠居どころとして使われたご隠殿も見学することができますし、鶴岡公園の近くには庄内藩が開いた藩校・致道館も残っていますので、洋風建築とあわせてゆっくり市内をめぐるのも良いでしょう。

少し移動すると湯野浜温泉あつみ温泉などの温泉地もありますので、ここを拠点にして観光するのも良いですね。

貴重な洋風建築をまとめて見ることができる鶴岡へ、ぜひお出かけ下さい。

 

鶴岡へのアプローチ

地図:Yahoo! 地図情報
アクセス:
■鉄道
JR東日本 山形新幹線「つばさ」で 新庄下車、陸羽西線(奥の細道最上川ライン)に乗り換えて余目(あまるめ)へ行き、羽越線 新潟方面の列車に乗り換えて鶴岡下車。
またはJR東日本 上越新幹線「とき」で 新潟下車、羽越線 特急「いなほ」で鶴岡下車。新潟からは観光列車「きらきらうえつ」でも鶴岡へ行けます。
鶴岡駅からは、庄内交通バス 湯野浜温泉方面行きに乗車し、市役所前バス停下車。

■飛行機
庄内空港から鶴岡駅行きの空港連絡バスが運行。鶴岡駅から先は、■鉄道と同じ。

■高速バス
渋谷・池袋・大宮から酒田を結ぶ夜行高速バス「夕陽」号(庄内交通バスと国際興業バスの共同運行)で、東京第一ホテル鶴岡(鶴岡駅より徒歩3分)下車。1日1往復。

■車
山形自動車道 鶴岡インターチェンジから鶴岡市内へ。

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【関連サイト】
「東北の名所」に、「名所・旧跡」ガイドで東北地方の名所・旧跡を紹介した記事の一覧をまとめてあります。
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