人脈とは、相手にとって使える人であること
相手にとって有用なコンテンツを持っていれば、それが人脈となる
しかし、本当の人脈は、双方にとって有用な人であり、双方にとって「使える」人である場合です。先の事例で言えば、私は社内報、あなたは会社案内。それぞれが専門知識を持っている場合、双方が双方にとっての有用な人脈として存在することになります。
ですから、相手を知っているだけでは人脈とは言えず、相手はあなたのことをなんとも思っていない、というケースもあるのです。単に知っているだけではなく、何を提供できるのか、という視点で見直した場合、どれだけ人脈と言える人が存在するでしょうか。
自らの経験、知識の棚卸の必要性
「自分にはそんなに知識もないし、経験もない」、そのように言われる方がいます。しかし、真面目に真剣に仕事をしていれば、その期間が短かったとしても、なんらかのナレッジや知識を持っているものです。その知識や体験が豊富な人と比べるから「貧弱」に見えるかもしれませんが、未経験の人にとってみれば、数年の経験であっても、それは豊富な経験となるのです。つまり、PRする相手を選んでいけば、自らの知識や経験が専門性を持っているということになり得ます。大事なことは、経験豊富な人と比べるのではなく、客観的に自らの経験や知識を棚卸して、それを持ちえない人に対してPRすることです。そうすれば、そのターゲットにとっては、あなたは有用なコンテンツを持つ有用な人脈として存在できるのです。
その武器を持って、あなたの畑と違う専門家と補完関係を築いていけば、専門の異なる人との出会いとなって、そこで冒頭説明している新たな取り組みの「ネタ」を見つけることができるのです。
イノベーション、新たな取り組みは、いままでなかった組合せというパターンもあります。今回ご紹介したのはこの専門が異なる人との組み合わせ、掛け合わせによるイノベーションです。自らの武器を新たに発見して、自らが持たない武器の保有者と出会い、その交わりの中から新たな取り組みを探していく。これがいまを乗り切る一つの方法ではないでしょうか。