アロマテラピー

防災グッズに備えたいアロマオイル3本(3ページ目)

9月は防災月間です。1年に1回は見直したい防災袋。今回は防災グッズとして備えておくと様々な場面で役立つであろうアロマオイル(精油)を3本ご紹介します。1本で様々な薬理効果が期待できるアロマオイル(精油)は、3本でOK! 非常時だからこそ役立つ、香りの癒し効果もおすすめの理由です。

橋本 裕子

執筆者:橋本 裕子

アロマテラピーガイド


■ペパーミント
防災に役立つキーワードは下記です。
ペパーミントは胃腸に役立つ抗菌力に優れたハーブです。

ペパーミントは胃腸に役立つ抗菌力に優れたハーブです。



・「胃腸のトラブル」
・「痛み止め」
・「冷やす」


「胃腸のトラブル」
先ほどのティートリーは「病気の3大要素をやっつける」と述べましたが、植物の特徴上、「胃腸のトラブルにまつわるばい菌」に関してはペパーミントをおすすめしています。アロマテラピーは植物療法。同じ抗菌効果でも、その植物自体が親和する体の部位を知ることが大切です。ペパーミントやレモンは台所の殺菌ハーブとも言われますが、食べられる植物のアロマオイル(精油)ですから、胃腸のトラブルにはティートリーよりもペパーミントです。

避難所などでは衛生面で問題が出てくることから、この「胃腸のトラブル」も問題の1つなのだそうです。胃腸のトラブルを引き起こす細菌やウィルスを少しでも減らして清潔を保つことは災害時にとても大切になります。ティートリーと同じく、桶や洗面器に1~3滴垂らして布類を洗い、近辺の拭き掃除や身の回りを清潔に保つことに役立つと考えます。

「痛み止め」
市販の湿布薬を思いだしてください。湿布薬の独特なスーッとした感じは「メントール」という成分。ペパーミントにはこのメントールが含まれているので、スーッとした感覚で痛みのある場所に役立ちます。

この場合注意して頂きたいのが「皮膚刺激」。ペパーミントは原液でそのまま塗布すると、スーッとした感覚を通り越して「痛い」くらいスーッとします。痛みが強い場合は、そういう使い方も特例としてありますが、大体の痛みには強すぎるので、植物油を一緒に用意できるのであればホホバオイルなど使用期限が1年のホホバ油など植物油も防災袋に用意して「小さじ1(5ml)に1滴1%濃度」目安に痛みのある場所へ擦りこんで使います。※ホホバ油は使用期限が1年なので防災袋におすすめの植物油です。

植物油が無い場合は、桶や洗面器に1~3滴垂らして、水面に浮いて膜を張っているペパーミントのアロマオイル(精油)を布の表面に含ませ、その面を患部へ当てます。災害時に氷やお湯などはなかなか準備できないこともあると思いますが、布類(タオル、ハンカチなど)を濡らして布の表面に精油を垂らし揉み込んで、アロマオイル(精油)を含んだ面を患部に当てれば簡易湿布が出来上がるという点をご理解頂ければケースバイケースで対応して頂ければお役にたてると思います。

「冷やす」
「痛み止め」に続き、この湿布をすることで「冷やすこと」に役立ちます。ペパーミントは「冷やす効果」を持つアロマオイル(精油)なので、発熱時は同様のアロマ湿布で「冷やす効果」が期待できます。冷たくできる環境があればOKですが、追加でペパーミントが使えるのであれば、解熱剤など薬が無い時の応急処置には役立つと思われます。怪我をして冷やす場合は、ペパーミントを1滴、ラベンダーを2滴合計3滴で湿布をすれば「冷やして炎症を鎮静させる効果」を期待したアロマ湿布になるというアレンジになります。


おわりに

各ご家庭の救急箱の備えにもこの3本はおススメです

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9月は防災月間ということで、今回はアロマオイル(精油)の薬理効果に着目し、災害時にどうしようすれば役立つのか?という観点で書かせて頂きました。日常生活でアロマテラピーについて知らない方が災害時にどのように使えばいいのか?というのはとても難しい問題だと思います。

体調に合わせてお茶を飲んだり薬草を食べたりするのと同じで、アロマオイル(精油)も植物の恵みなので、ポイントを抑えて使って頂ければ日常生活にとても役立つものだと確信しています。

食べ物でも、食べ合わせや体調によって控えるべきものがあるのと同じで、アロマオイル(精油)も植物によって注意点があるものと無い物があるということを踏まえて頂ければ、人それぞれに合ったアロマオイル(精油)が見つかるはずです。

東日本大震災の時、様々な情報を踏まえ薬品物資が足りなくなること、衛生面での感染症や心の問題を知りました。薬が届くまで、何もできないけれどアロマオイル(精油)を防災袋に備えていたことで出来ることを知っておいて頂けるだけでも、私自身が、応急処置や自己管理で活用しているアロマケアを活用していただくことがお役にたつこともあれば幸いだと考え、思い切って記事にいたしました。

アロマテラピーは自然療法ではありますが、日本の法律の下では自己判断で行うものです。アロマオイル(精油)の薬理効果については、学術上触れられている知識に基づき、ガイド自身が日々触れている中で感じていることを書いています。アロマオイル(精油)は、漢方薬のように使用してみないと個々の体に合っているかどうか感じられない部分もありますので、ご不明な点は明確にして使用してください。個々の体調で懸念される点がある場合は、主治医や身近な専門家(アロマセラピストなど)にご相談頂いて、安全に使用して頂くことをおすすめ致します。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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