アロマテラピー

防災グッズに備えたいアロマオイル3本(2ページ目)

9月は防災月間です。1年に1回は見直したい防災袋。今回は防災グッズとして備えておくと様々な場面で役立つであろうアロマオイル(精油)を3本ご紹介します。1本で様々な薬理効果が期待できるアロマオイル(精油)は、3本でOK! 非常時だからこそ役立つ、香りの癒し効果もおすすめの理由です。

橋本 裕子

執筆者:橋本 裕子

アロマテラピーガイド


この3本を揃えよう! 「ラベンダー・ティートリー・ペパーミント」

左の小さい瓶が5mlサイズ、背の高い瓶が10mlサイズ。3本でも身軽に備えられます。

左の小さい瓶が5mlサイズ、背の高い瓶が10mlサイズ。3本でも身軽に備えられます。

ガイドおすすめのアロマオイル(精油)は、「ラベンダーティートリーペパーミント」この3本です。これらのアロマオイル(精油)は、3種の神器と言っても過言ではないと思っています。それぞれの薬理効果については、リンクを貼っていますので、そちらを参考にしてください。

薬理効果を期待する場合に選ぶアロマオイル(精油)は、必ずアロマテラピー用の規定に沿ったアロマオイル(精油)を使用してください。必ず、学名、原産国、抽出部位などが記載されています。最近は成分分析表やロットナンバーで管理されているものも多く、全てオーガニックの植物から抽出されたものがアロマテラピー用です。しっかりとしたアロマオイル(精油)は、メーカーごとに抽出方法や原材料の植物の摘み取り時期など、こだわりがあります。香りを嗅いでみると、自分に合ったものが見つかると思いますので、お好きなメーカーを勉強しておくのも良いでしょう。

■ラベンダー
防災に役立つキーワードは下記です。
皮膚やリラックス、デオドラントと1本で万能に働いてくれる奥深い植物です

皮膚やリラックス、デオドラントと1本で万能に働いてくれる奥深い植物です



・「皮膚」
・「デオドラント」
・「リラックス」
・「痛み」



 
「皮膚」
ラベンダーは、「やけどのケア」がきっかけで薬理効果が知られたアロマオイル(精油)です。それだけに、皮膚にまつわるケアは多く記録されています。赤ちゃんや老人にもアレルギーなどの懸念が無ければ、直接塗布しても大丈夫だと言われているアロマオイル(精油)なので、災害時にも役立つと思います。

やけどには直接患部へ塗布して使う方法が書籍でも紹介されています。患部を冷やしてラベンダーを直接塗布してケアします。ラベンダーは、赤みのある皮膚トラブルや虫刺されにも直接塗布することが可能だと言われています。

ガイドは虫刺されにおいては、刺されて直ぐにサッと塗布するように心がけています。自ら使用している感想として、解毒が早く、酷い痒みに至らないように感じます。細胞成長促進作用といって、皮膚の生まれ変わりのサイクルに働きかける効果にも優れているので、「まめ」などで皮がずる剥けてしまったところに塗布をすると、新しい皮の張りが早く傷の鎮静にも役立つのでこちらも良い助けになると感じます。

「デオドラント」
多くのアロマオイル(精油)の中でも優れたデオドラント効果を持っています。悪臭の元となる芳香分子を包んでOFFする効果が高いので、香りの上塗りにならずトイレに持ち歩いたり、お風呂に入れない場合にも体臭予防としても役に立ちます。人がたくさん集まる場所には「臭い」がつきものです。「悪臭の分子を包む物」という使い方ができることは避難所や災害時に身を寄せた場所の空気をキレイに感じさせてくれるアイテムになるのではないかと考えます。

香りは好き嫌いがあるので、迷惑にならないことも大切ですが、ほんのり香るラベンダーのアロマオイル(精油)の香りは、大人数の中で使用しても「良い香り」と言わなくても「邪魔になる香り」になることは不思議と少ないと思います。

「リラックス」
ラベンダーと言えば「リラックス」が代名詞と言っても過言ではありません。香りの好き嫌いにかかわらず、ラベンダーの成分には、自律神経の交感神経に親和する成分が含まれています。それによって、物質的に薬理効果として交感神経を鎮静させてリラックスをもたらす効果がうたわれています。

自律神経の交感神経は「興奮」や「ストレス」を感じたときに優位に働く自律神経です。非常時はこれが常に優位に働いてしまい、不眠などの体調不良を引き起こす原因にもなっていると言われています。実際に東日本大震災では、ボランティアでのアロママッサージが避難所での不眠や緊張で体調を崩された方のケアにとても役に立ったと言われています。植物油が無くても、1滴を手に取って胸やこめかみ、背中など、落ち着く場所に擦りこむだけでも交感神経を落ち着かせるのに役立つと思います。

「痛み」
ラベンダーには鎮痛作用があります。頭痛、腹痛、ねん挫、肩こりなど体の様々な痛みにやわらかく働いてくれる効果が期待できます。ゆっくりと働きかけるので、即効性の痛み止めのイメージではありません。洗面器と水とタオルがあればアロマオイル(精油)で湿布を作ることが出来るので、湿布薬が無くても簡易の湿布のケアが可能です。

■ティートリー
防災に役立つキーワードは下記です。
日本ではあまり見かける機会がないティートリー。原産国オーストラリアの原住民はこの植物の素晴らしい効果を活用し様々な養生に役立てていました。スーッとした香りは呼吸器の不快も助けます。

日本ではあまり見かける機会がないティートリー。原産国オーストラリアの原住民はこの植物の素晴らしい効果を活用し様々な養生に役立てていました。スーッとした香りは呼吸器の不快も助けます。



・「ばい菌予防」
・「免疫力向上」


「ばい菌予防」
無人島に1本だけアロマオイル(精油)を持って行くとしたらガイドはこれを選ぶと言っても過言ではない1本です。いわゆる「ばい菌」と呼ばれ、病気などの原因になる3代要素と言われる「細菌、ウィルス、真菌(カビ)」をやっつける力に優れたアロマオイル(精油)です。1本で全部に効果が高いと言われているところがポイントです。

このアロマオイル(精油)も、場合によっては皮膚に直接塗布することもできると言われていて、幼児から老人まで使用可能だと謳われています。少し皮膚刺激がありますが、赤ちゃんへの使用もOKだと言われています。災害時には感染症が避難所で流行すると聞きます。ケースバイケースですが、非常時の際はマスクやハンカチ、タオルなどに3滴くらいを垂らして定期的に香りを嗅ぐか、または、体に擦りこむことで気持ちが前向きになり元気が湧く効果も期待できます。

「免疫力向上」
ティートリーは免疫機能向上が期待できるアロマオイル(精油)と言われています。免疫力は免疫細胞が関係しています。各種免疫細胞が、バランスよく適した数存在できるような体作りが大切です。ティートリーはその免疫細胞をバランスよく増やしてくれるという効果が期待できると言われていることから、災害時、様々なストレスで体力が落ち、免疫機能が低下して病気になりがちな体のサポートとして期待できます。病原になる原因となる3大要素をやっつける働きと共に、免疫力を向上させてくれる効果が期待できる点が一石二鳥、三鳥の役目を持っているところが魅力です。

そんな観点から、非常時に一本だけ持ち出すならばガイドはコレを選びます。災害時は、桶や洗面器などに1滴~3滴垂らして布類を洗い、近辺の拭き掃除や身の回りを清潔に保つことにも役立つと考えます。

>次のページでは「ペパーミントの活用法と注意点について」紹介します

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