ジョギング・マラソン/ジョギング・マラソンの走り方、トレーニング

長くランニングを続けるための土台作り(2ページ目)

ランニングを始めると、多くの人が「とにかく、まず走ろう」と出かけます。ただ闇雲に、毎日距離を重ねていく。しかしランニングは、そんなに簡単なスポーツではないのです。いずれ負担が身体を蝕んでしまい、怪我などのトラブルに遭ってしまいます。長く走り続けるためには、土台となる技術や知識を得ることも大切です。

三河 賢文

執筆者:三河 賢文

ジョギング・マラソンガイド

走るために身に付けたい知識

走ることは誰にでも出来ますが、走り続けたいのであれば、身に付けるべき知識というものがあります。これは、ダイエット目的でも競技志向でも同様です。

1)走るための技術
まずは、走り方を学びましょう。ランニングフォームを整えるだけで、身体にかかる負荷が軽減されます。例えばバランスが崩れたまま走っていると、負荷に偏りが生じることで、左右一方の脚だけが傷んできます。
特に多くのランナーが陥りがちなのが、腸脛靭帯炎です。その原因として、内転筋を使わずに外側の筋肉にばかり頼って走ってしまうことが挙げられます。その他に膝を痛めやすい人は、もしかしたらランニング中に腰が下がってしまい、余計に体重が乗ってしまっているのかもしれません。こうしたことも、原因が分かれば対策を講じることが可能です。
走れば走るほど、身体への負荷は大きくなります。それならば、怪我なく走り続けられるように、その負荷を軽減する走り方を学ぶこと。走るための技術を獲得することで、長く、そして快適にランニングを続けられるでしょう。

2)癒すための知識
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スポーツで失った栄養素は食事だけで賄えない場合もある

疲労や痛みには、適切なケアが必要です。身体を癒やし、コンディションを整えてこそ、毎日快適なランニングが行えるというもの。そのためには、ストレッチやマッサージ、サプリメンテーションを始めとした知識が重要になります。
例えば「アイシング」は、さまざまな痛みに対して有効なケア方法です。患部を冷やすことによる治癒ですので、リスクも伴いません。
傷んだ身体で走り続ければ、いつしか大怪我に繋がってしまうかもしれません。そうすれば、完治するまで走ることができなくなります。あるいは、暑い日に水分補給を行わず、無理して脱水や熱中症などで倒れてしまうのも同様です。
場合によっては、接骨院などで定期的なメンテナンス・ケアを行うのも良いでしょう。鍼治療や電気治療など、自宅では出来ない治療を受けられます。ランニングは普段とは異なる負荷を身体に掛けていますので、適切なケアによって疲労や痛みを癒さなければ、身体が壊れてしまうのは当然です。

続けることに意味を持つ

ランニングに取り組む方々の多くは、『距離』を基準に考えがちです。ランナー同士の会話でも、よく月間走行距離(1ヶ月で何km走ったか)が話題に挙がります。分かりやすい指針ですし、

「今月は100km走った!」

などと言うと、なんだか自分が頑張った気がしてきます。
しかし距離ばかりにとらわれていると、非常に危険です。特に先に挙げたような技術・知識を持たない状態では、怪我などのトラブルに繋がるのは目に見えています。実際に、ランニングを始めたものの、怪我ばかりしているという方が跡を絶ちません。これは、とてももったいないことです。

例えばランニングを続けることで、体重が5kg減ったとしましょう。しかし無理なランニングを続けたことで、怪我で1ヶ月間にわたり走れなくなったら…。5kgなんていう体重は、すぐにリバウンドしてしまいます。
これは、競技志向の方も同じです。せっかくフルマラソンを走りきれるレベルに達したのに、怪我で走れなくなる。すると体力や筋力が元に戻り、またトレーニングのやり直しになります。

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楽しいランニングだからこそ、長く続けていきたい

「継続は力なり」と言いますが、ランニングはまさにこれです。継続しなければ、成果など得られません。技術を身に付け、日々身体を癒しながら取り組むことで、長くランニングを続けられます。
「早く痩せたい」「早く走れるようになりたい」と焦る気持ちは分かりますが、これは逆効果。継続による積み重ねによってこそ、ランニングは効果を発揮するものです。特にランニング初心者であれば、まだ強い強度に耐えられるだけの身体ができていません。怪我などのリスクは、一層高い状態なのです。

トップランナーを見れば、驚くほどの距離を走りこんでいます。ですから、つい「もっと走らないといけない」と錯覚しがちです。しかし、距離を結果に結び付けられるのは、土台となる技術や知識がある前提。トップランナーは、それこそ長い間のトレーニングによって、その技術や知識を身に付けています。同じことをしようと思っても、そもそも無理というものでしょう。

走り“続ける”こと。そのためには、思い切ってランニングを「休む」ことも必要になるでしょう。何のために走るのか、あるいは、走ることによって何を得たいのかを考え、無理なくランニングに取り組んでほしいものです。
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