大学生の就職活動

もしもサッカー日本代表選手たちが就活をしたら(3ページ目)

現在予選リーグ突破に向けて奮闘しているブラジルW杯での日本代表。超一流アスリート集団である日本代表の選手たちが、もし世間の大学生と同じように『就職活動』をしたらどうなるだろうか?きっとサッカー以外の能力や才能が見えてくるに違いない。今回はサッカーW杯日本代表選手たちのキャリアポテンシャルについて解説する。

小寺 良二

執筆者:小寺 良二

ライフキャリアガイド

営業職と総合商社から内定を獲得する選手は?

職種や業界によっても求める人物像が異なる

職種や業界によっても求める人物像が異なる

例えば、売上目標への達成意欲が求められる営業職ではやはり「成果にこだわれる人材」が高く評価されるだろう。

この観点で考えると、営業職採用に力を入れている企業からは現在の日本代表のエース、本田圭佑選手が内定を獲得するだろう。

私の考える、本田選手の特筆すべき強みは成果を出すために「地味な努力」が出来ることだと思う。

先日NHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」で本田選手の特集が放送されていたが、その番組の中で、本田選手はオフにも関わらず沖縄県の石垣島で自主トレの合宿を張り、プロのマラソン選手をパートナーとしてわざわざ呼び寄せて走り込みのトレーニングを行っていた。

目に見える提案書やプレゼンが受注を決めるイメージのある営業職だが、実はこのような「人から見えない部分の地道な努力」の積み重ねが成果を決めるのだ。

グローバル人材No.1は?

また最近はどの企業も「グローバル人材」が採用のテーマとなっている。正直この「グローバル人材」ほど定義が曖昧なものはないのだが、私は最低限「海外に対して強い興味関心があり、行動できること」がベースとして必要だと思っている。どんなに能力があったとしても、海外の地域や人に興味を持てなければ良い仕事は出来ない。

そういう意味で、日本代表の中で私が「グローバル人材」だと感じるのはキーパーの川島永嗣選手だ。

川島選手は現在ベルギーでプレーしているが、実は英語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語を話せるらしい。これらの言語をすべて独学で学んだというのだから、その学習意欲と行動力、そしてそれぞれの国への関心の強さには驚かされる。きっと将来的に1つの国だけでなく、さまざまな国でプレーすることをビジョンとして持っているからこその努力だと思う。

その能力とスタンスは世界中の国々を飛び回りながらビジネスを展開していく総合商社から高く評価されるだろう。185cmという外国人にも引けを取らない体格と、堪能な語学力を活かして、川島選手が多くの国々で商談を成立させている姿が想像できる。


企業からの内定とは、当然コミュニケーション力や語学力のような特定の能力だけがピックアップされて評価されるものではない。逆に言えばサッカー日本代表選手であれ、サッカーの能力以外にもさまざまな能力があることがわかる。

そう考えると、スポーツであれアルバイトであれ、自分の将来に無駄になるものなどないのだ。それらの経験を通じて、将来仕事で役立つポータブルスキルを磨こうという意識を持って臨むことで、今やっていることは必ず将来の新しい道につながっているのだから。
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