自動車保険/自動車保険の基礎を学ぼう

知っておこう! 自賠責保険

車の所有者全てに加入が義務付けられている自賠責保険。自動車保険の基本といえる保険ですが、補償内容を知っておかないとイザという時に困ってしまうことになりかねません。

西村 有樹

執筆者:西村 有樹

自動車・バイク保険ガイド

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自動車保険の基本ともいえる自賠責保険。もしも自賠責保険が切れていると大変! 事故を起こした際、任意保険に加入していても、自賠責保険分の補償はどこからも得られません。



自賠責保険は誰をどの程度補償してくれる?

自賠責保険で補償される人は「他人」。家族以外を指すのではなく、「運転手」「運行供用者」以外の人を指しています。

自賠責保険で補償される人は「他人」。家族以外を指すのではなく、「運転手」「運行供用者」以外の人を指しています。


自賠責保険は自動車を運転していて、他人にケガを負わせたり死亡させたりした場合に保険金が支払われます。その保険金額は…

死亡時 3000万円
後遺障害 最高4000万円(要介護の重度認定時)
傷害120万円


…となります。しかし、昨今では交通事故死の損害賠償が1億円を超えることは珍しくありません。つまり自賠責保険だけではいざという時に十分な支払いを受けられないのです。
 またその補償範囲は「他人」のみとされています。ここで言う「他人」とは血縁以外の人ではなく、「運転手」「運行供用者以外」を指しています。

「運行供用者」とは家族も入る? 入らない?


「運行供用者」は自賠法3条の規定によると、「自己のために自動車を運行の用に供する者」つまり「運行を支配している者」と言われています。「運行供用者」の具体的な例を挙げると…

『自分の車を運転する者』→自賠責保険では補償されません
『父親名義の車を子供が運転中に事故を起こした場合の父親』→
父親が同乗していてケガをしても自賠責保険では補償されません
『運送会社、タクシー会社』→車が事故を起こせば会社は運行供用者として相手への賠償責任が発生します

なお「夫が運転する車に同乗中の妻が他人にあたる」として、保険金が支払われた事例もあります。つまり、妻は「運行供用者ではない」と認定されたわけです。このように家族をケガさせてしまった場合でも自賠責保険で補償を受けられる場合もありますから、まずは保険会社に問い合わせてみましょう。

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