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島地保武×酒井はな インタビュー!(4ページ目)

ドイツのザ・フォーサイス・カンパニーで活躍する島地保武さんと、日本を代表するバレリーナ酒井はなさん夫妻が、ユニット『アルトノイ』を結成! この秋、彩の国さいたま芸術劇場で新作を発表します。ここでは、上演を控えたお二人にインタビュー! ユニットに込めた二人の想いと、その展望をお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド


Q:島地さんはフランクフルト在住で、酒井さんは鎌倉在住ですね。一年の内、一緒に過ごせる時間はどれくらいですか?

島地>一緒にいられるのは、一年でたいてい3~4カ月かな。
酒井>ヨーロッパのカンパニーだから、休みが結構あるんです。
島地>フォーサイス・カンパニーは、ヨーロッパの他のカンパニーよりもやや休みが多いんです。あと、離れている時は、メールやスカイプで連絡を取り合ったり……。
酒井>メールはとにかくたくさんしています。“この料理が美味しかったよ!”とか、写真もいろいろ添えて。
島地>よく爪の写真を送ってくるよね。
酒井>“こんなネイルにしたよ!”って。
島地>“スゴイ色だね……”、なんて言ったりして(笑)。
酒井>スカイプでよく話もするよね。時差が8時間あるから、急用がある時は大変なんですけど。
島地>何か舞台に取り組んでいる時は、彼女はもうその話ばかり。例えば『白鳥の湖』をやってる時は、何千回って白鳥の話を聞かされて(笑)。あのリフトができないとか、あぁだこうだと延々三時間くらい話してる。しかも僕、外にいるんですよ(笑)。
酒井>そうだったんだ。気付いてなかった(笑)。
島地>でもそうやって話を聞いてる内に、僕もだんだんバレエを観る機会が多くなって。
酒井>バレエが上手くなったよね。
島地>やっぱり発見があるからね。
酒井>バレエの組み立てられ方って本当に理に叶ってて、そのシステムをきちんと持ってるといいと思う。やっぱりバレエって、よくできてるから。
島地>こう使うとこうなるとか、仕組みがすごく面白い。身体の中を使ってるのと使っていないのでは、形や発するものが全然違う。
酒井>それでいて、きちんと角度に入ると本当に美しいフォルムになる。今回のクリエーションでは、まず最初に『白鳥の湖』のグラン・パ・ド・ドゥを二人でやってみたんです。作品には直接反映はしないけど、私と踊るということで、古典も練習してみたいと彼が言うので……。
島地>いや、あれはムリでした(笑)。数日やって、出来ないって実感しましたね。何より、『白鳥の湖』に対して申し訳なかったと反省しています(笑)。

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                                                     photo: Dominik Mentzos



Q:稽古場以外でも、ダンスについてお二人で話すことはありますか? 仕事もプラベートも一緒で、ケンカになることはない?

酒井>ダンスの話はよくしますね。一緒に舞台を観たりもするし。
島地>身体の使い方についてもよく話してる。僕が彼女から習ったり……。でも、ケンカはないかな。
酒井>彼はフォーサイス・カンパニーが拠点で、日本にいる方が短いじゃないですか。この期間の中で何とかしなければっていうリミットがいろいろあるので、ケンカする暇もないというか。
島地>考えてみたら、日本にいる時の方が忙しくて。日本には休みに来てない感じ。
酒井>何だかいつも慌ててるよね。
島地>フランクフルトの生活はメリハリがしっかりしてて、休む時はきちんと休めるし、落ち着いていろいろ探すっていう作業ができる。でも日本にいると四六時中アイデア探しをしたり、考えてたり。ドイツでは、好きなものを流行廃りなくずっと好きでいられるけど、日本だとあれこれ情報が多過ぎちゃう。そこは、なるべく見ないようにしてるんですけど……。
酒井>でも、どんなに忙しくてもケンカはないよね。彼はすごく優しいので、多分グッと堪えてるのではと(笑)。
島地>きっといつか爆発するよ。今はマグマが渦巻いてる最中かも(笑)。


Q:アルトノイとしての活動は、今後も続けていかれるのでしょうか?

酒井>今回生まれたばかりということで、末永く続けられたらと思っています(笑)。
島地>純粋な踊りをしたいというのが、もともとの僕たちの想い。ただ、踊る。それって多分、一番難しいことだと思うんですけど。
酒井>作品としての完成度はもちろんなんですけど、まずは原点でいたい。踊る喜び、踊ることによって感じること。踊りの部分、踊りで何ができるのかということ。お客さまが、“やっぱり踊りっていいな”って思っていただけるようなものをおみせできたらと。
島地>今の僕たちの、ほとばしる肉体を通してみせられたら。
酒井>私たちが今持ってる身体っていうのは、すごくいい時期だと思う。それを大事に駆使していきたい。そして、踊る喜びを感じていただけたらって思う。私自身、身体で表現する仕事をしてきて、踊れていることの幸せを感じてる。島地くんもまた、そういう部分をすごく持ってるひと。アルトノイでは、二人のそんな想いが伝わればいいなって、純粋に思っているんです。


取材協力:アーキタンツ

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  島地さん、酒井さん



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