年金

10月から年金額が変わる!~年金改正について(2ページ目)

毎年、公的年金の支給額は4月に見直しが行われますが、平成25年度については10月で変更になります。なぜ、今年度は10月に年金額が変更されるのか、そしてどの程度年金額が変わるのか事例も交えてご案内します。また、今年度以降、実施が予定されている年金改正についても合わせてご案内します。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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物価スライド特例の解消による年金引き下げ

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年金額がどの程度変わるのか、事例を使って計算します

年金の支給水準の引き下げは平成25年から平成27年までの3年間で実施される予定です。具体的には平成25年10月に▲1%、平成26年4月に▲1%、平成27年4月に▲0.5%です。ただし、平成26年4月と平成27年4月は従来の消費者物価及び賃金の変動による支給水準の見直しも合わせて実施されるため、引き下げ率が変動する可能性があります。今年10月に1%の引き下げが実施されると、年金額がどうなるのか事例を使って計算してみましょう。

はじめに、老齢基礎年金の支給額です。現在支給されている平成25年度上期の満額の老齢基礎年金は786,500円です。物価スライド特例期間中の老齢基礎年金の支給額は平成12年度の老齢基礎年金(804,200円)に消費者物価や賃金の変動率に連動した改定率(スライド率)を乗じて計算しますが、平成25年度上期の改定率については0.978でした。つまり、804,200円に0.978を乗じ、100円未満を四捨五入した額が786,500円になります。

10月以降は現在の改定率0.978を1%引き下げた0.968(=0.978×0.990)を804,200円に乗じます。したがって、平成25年度10月以降の満額の老齢基礎年金は

804,200円×0.968=778,500円(100円未満四捨五入)

となります。この場合、1ヵ月の支給額で比較すると、9月分までは月額65,541円(1円未満切り捨て)、10月分以降は64,875円となります。

次に、老齢厚生年金の支給額を見てみましょう。平成25年度上期の老齢厚生年金(報酬比例部分)の計算式は以下になります。
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老齢基礎年金と同様、老齢厚生年金においても計算式中の改定率(スライド率)「0.978」が10月以降は「0.968」となります。

それでは、事例を使って、年金額がどうなるか計算してみましょう。

【例】昭和21年4月生まれのA男さんは老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給しています。A男さんの平成15年3月以前の厚生年金の加入期間は408月で平均標準報酬月額は30万円、平成15年4月以降の厚生年金の加入期間は36月で平均標準報酬額は60万円でした。

A男さんが平成25年4月から受給している老齢厚生年金は以下の金額になります。

(A)30万円×7.5/1000×408月
(B)60万円×5.769/1000×36月
(A+B)×1.031×0.978=1,051,300円(100円未満四捨五入)

平成25年10月分からの老齢厚生年金は以下の金額になります。

(A)30万円×7.5/1000×408月
(B)60万円×5.769/1000×36月
(A+B)×1.031×0.968=1,040,500円(100円未満四捨五入)

この場合、1ヵ月の支給額で比較すると、9月分までは月額87,608円(1円未満切り捨て)、10月分以降は月額86,708円となります。

なお、A男さんは学生時代に国民年金の保険料を納付しており、また厚生年金の加入期間は国民年金の保険料納付済期間にもなるため、満額の老齢基礎年金を受給しています。A男さんの平成25年4月から平成25年9月までと平成25年10月から平成26年3月までの老齢年金の受給額は以下の図の通りです。
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なお、10月から支給額が変更になるのは老齢年金だけでなく、障害年金や遺族年金も同様です。また、配偶者加給年金額や子の加算などの加算額も対象になります。
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