キャリアプラン/キャリアプラン事例

働きがいと働きやすさが両立した会社を創造したい(2ページ目)

今回は、7年前にシステム開発業で起業、昨期に売上10億円を達成され、今年1月に新会社キャスレーコンサルティング社を立ち上げた砂川和雅社長にお話を伺いました。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


ガイド:キャリアの軌跡の中での一番の出会いや出来事は何でしょうか。

働きがいと働きやすさが両立した会社を創造したい

働きがいと働きやすさが両立した会社を創造したい

砂川氏:そうですね。やはり、交通事故で生死を彷徨ったことでしょう。死んでもおかしくない状況で、事故の半年前に他界した祖父が生かしてくれたのではと考えています。この出来事で、自分は生かされているという感覚、社会に役に立ちたいという使命感は確実に強くなったと思います。

ガイド:起業される際、社会に役立ちたいという問題意識は何だったのでしょうか?

砂川氏:IT業界には特有の問題があり、高稼働、例えば、月300時間以上の勤務など、使い捨て体質があります。また、社会問題になるようなサイトの隆盛を見ていると、収益を出すことだけが目的になっているような気がして違和感がありました。そこで、本当に社会に役立つものが作りたいと思うようになりました。

経営学者として著名なマイケル・ポーター(ハーバード大学経営大学院教授)が提唱にしたクリエーティングシェアードバリュー(CSV)をコンセプトに、IT業界を変えることが今回設立した会社の事業目的です。

既存のシステム開発会社の高稼働・使い捨て体質を変革し、CSVを実現する新規事業もどんどん立ち上げていきたいと思います。

ガイド:会社のマネジメント上、何か気を配っていることはありますか。

砂川氏:意思決定の際に、参加してもらうというスタンスを保っています。トップダウンだと、やらされ感があるかと思いますが、参加させることで目標を共有化できます。モチベーションにも大きく影響すると考えています。

また、自分の基準で考えるのではなく、能力や特性が違う限り、メンバー一人ひとりの物差しも違います。相手の立場に立って、双方向で出来る限り一人ひとりと対話を図りながら、的確にアドバイスを与えるように心掛けています。

■ガイドの眼:

砂川さんと会った際の印象として、実にマイルドで人当たりがいいということです。キャリアヒストリーを伺うと、そもそも起業家のDNAがあり、若い頃の紆余曲折を経て、一早く独立されたということです。

社会的価値を提供する従業員が主役の会社、従業員の「働きがい」と「働きやすさ」が両立できれば最高の会社といえるのではないでしょうか。砂川さんのお話を伺うにつけ、それを実現する匂いを感じました。益々のご発展とご活躍を楽しみにしています。

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