スコア達成にはどれくらいの期間が必要?
多少の常識がある読者の方なら、受験生の置かれた環境による、というのは察しがつくはずです。ただ、それで終わってしまうと、何も目安がなくなるので、あえて誤解を恐れず書くとしましょう。(1) ~80点を目指す場合
多くの受験生はこれを目標としていると思います。それではイメージしてください。平均的な英語力をもつ英語好きの高校2年生がいるとします。この高校生が1年間アメリカの高校に交換留学して、帰国後すぐに予備校などで、専門の教育を受けるとしたら、6ヵ月から1年程度で達成できる数字が、80です。これから準備を始められる方がご自身でチェックされるとしたら、次の4つが参考になるでしょう。
a) 現在の英語力がこの高校生程度でしたら、今から18ヵ月くらいを念頭にスケジュールを作成できます。
b) 高校生が1年間に(まともに)読む文章の量を読むのが理想です。
c) 高校生が声に出したり、メールで(書いて)コミュニケーションをとるくらいの分量を話し、書くことが理想です。
d) 高校生が1年間にインターネットやテレビや映画を見たり、先生・友人・親の話を聞いたりするだけの分量を聞くことが理想です。
これに、「テスト勉強」として、TOEFLに特徴的な部分の「対策」を数か月加える、という形が、TOEFL=80のイメージになります。とても今日やって明日スコアを達成するようなテストではありません。アメリカで有意義なキャンパスライフを送れる可能性を測定するテストですから、当然と言えば当然です。
(2) ~100を目指す場合
多くの大学院では、このスコアを要求しているところも多いです。先ほどの例で続けると、その高校2年生が、帰国後、「テスト勉強」を6ヵ月間したくらいでは、100を超える可能性は、とても低いでしょう。ですから、現在スコアが40くらいの方が、100を目指して勉強する、という場合には、学習期間は「月単位」では困難だと思います。「年単位」になるのが標準的だと思います。ですから、留学を志したら(貯金をすることの他に!)まず最初にすることは、その学校の要求スコアが何点なのかを知る、そして、現在のスコアを知る、ということになります。自然と貯金をする期間も算出できることでしょう。
テストはいつ受けられる?
そのスコアを知るためにも、まずは受験をしなければなりません。おおよそ月2~3回で、土日に実施されています。実施団体であるETSのウェブサイトでは「年間スケジュール」は公表されておりません。したがって、2~3ヵ月単位で発表される正式なスケジュール・会場をETSのウェブサイト(または受験者の個人ページ(※))でチェックしておくことが大切です。ですから、スケジュール作成にあたっては、「~月に1回目の受験、・・・」というふうに決めておき、正式なスケジュールが出たらすぐに予約を入れましょう。失望? 絶望? 希望?!
TOEFLは途方もない勉強量を要求されるテストです。したがって、どれだけクオリティの高い勉強ができるか、というのも、その準備期間を決定するための重要なポイントです。そのためには、予備校や通信講座などを利用するというのも考慮されるべき重要な選択肢となるでしょう。ただ、それもこれも、個人差はあるわけで、まさに「自分を知り、敵を知る」ことはTOEFLにも当てはまるわけです。今回、自分を知ることの重要性がわかったみなさんには、次回からは「敵を知る」ステップに入っていただくことにしましょう。※受験生は、ETSのサイトで、個人のページを作成して受験を申し込みます。