アレルギー/家庭でできるアレルギー対策

咳が止まらないのはカビのせい? 夏型過敏性肺炎

どこにでもあり、さまざまな病気の原因となるカビ。ヒトに影響するカビはさまざまで、水虫もおむつかぶれも原因はカビです。カビが原因で起きる病気一覧と、気をつけるべき症状について解説します。

この記事の担当ガイド

法律、経済など多くの資格をもつ現役のアレルギー・小児科医師

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カビもいろいろ? 役立つカビと危険なカビ

カビ

カビは湿度が高い所で繁殖します

カビは、正式には「真菌」と呼ばれる微生物。植物と異なり、胞子によって拡がり増えていきます。カビというと全て悪いもののように思われるかもしれませんが、実はそうではありません。例えば、抗生物質や味噌、ビールなどのヒトにとって有益なものも、まさにカビによって作られています。

一方で問題となるのは、人体に悪影響を与えるカビ。一例を挙げると、カンジダ菌、白癬菌、アスペルギルス菌、アルテルナリア、クリプトコッカスなどです。カビは、栄養のある多温多湿の環境ならどこでも発生し、食べ物、植物、プラスチック等、どんなものにでも発生する可能性があります。特に温度5~35℃の中で、特に20~25℃、湿度65%以上を好むので、カビによる悪影響を知って、上手に生活空間から除去することが大切です。

カビによる人体への悪影響

カビによる人体への影響として、カビそのものによる感染症と、カビによるアレルギー反応の2種類が挙げられます。

カビの感染でおきる病気としては、真菌性肺炎、白癬菌による皮膚真菌症である、いわゆる水虫、カンジダによる食道炎や胃腸炎、クリプトコッカスによる髄膜炎などがあります。カビによるアレルギーは、喘息、アトピー、アレルギー性鼻炎などです。

カビによる感染症は、免疫が低下した人に多いですが、カビによるアレルギーや、カビによって起きる喘息やアトピーなどの症状悪化は、免疫力に関係なく起きえます。特にカビによるアレルギーで多いのが、「アレルギー性気管支肺アスペルギルス症」という病気です。

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の症状・治療法

ABPA

喘息のようにつらい咳が続くアスペルギルスの症状

「アレルギー性気管支肺アスペルギルス症」は、アスペルギルスというカビによって起こる病気です。アスペルギルスは、身近な土壌にあり、植物、食べもの、粉塵、水を腐敗させる力をもっています。このアスペルギルスを吸いむと、喘息のような症状が出てしまいます。



■アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の症状
  • 湿った咳
  • ゼイゼイという喘鳴、喘鳴ひどくなると、呼吸困難
  • 息切れ
  • 微熱
気管支喘息と非常によく似ているため、検査を行い、診断する必要があります。

■アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の検査法
胸部レントゲン写真を撮ると、気管支が拡がったように見えます。また、血液検査を行うと、アレルギーで増える好酸球が増えていて、アスペルギルスというカビに対するIgEが上昇していることが確認できます。肺機能検査では喘息と非常によく似た結果が出ます。

■アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の治療法
喘息のような症状がある場合は吸入ステロイド、気管支拡張薬、痰を切りやすくする去痰薬を使います。あわせて抗真菌薬を使って、カビを減らします。

次のページではカビによるアレルギーで起こる肺炎があります。

更新日:2011年09月21日

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