アレルギー/アナフィラキシー

~ハムスターショック編~ アナフィラキシーショック警鐘

かわいい顔のハムスターですが、実はちょっと怖い顔も持っているのです。今回はもう一つの顔について迫ってみました。

執筆者:赤堀 一仁


最近、ハムスターが流行りのようです。しかし、飼育する人が増えたことも災いし、アレルギーや感染症など、ペットが原因と考えられる報告が聞かれるようになってきました。

可愛らしいハムスター君ですが、怖い側面も持っていますので、その接し方についていくつか注意をまとめてみました。

~ハムスターショック~
アレルギーの一つですが緊急性と危険性が高いのでピックアップしています。
ハチ咬傷によるアナフィラキシーショックは広く知られていますが、最近になってハムスター咬傷によるもの報告が報告され始めています。

アナフィラキシーショックというのは特定の成分に対する抗原抗体反応によってあらわれるアレルギー反応の一つで、短時間の内に症状が進行することを特徴とします。また、場合によっては危険な事もあるので注意してください。

ハムスターが興奮した状態の時、手などを差し出すと突然噛まれたりする事があります。こうした時、しばらくして体に次のような変化があったら注意してください。患部異常感、かゆみ、顔又は上半身の紅潮・熱感、くしゃみ、悪心、嘔吐、尿意、便意などが見られ、続いて血圧低下、呼吸困難、チアノーゼなどです。

解かり易い表現では、顔が赤く熱くなる、皮膚がかゆい、蕁麻疹がでる、唇や舌・手足がしびれる、くしゃみ・咳がでる、気分が悪い、心臓がドキドキする、冷や汗が出る、尿意や便意を生じる、喉が詰まる、息が苦しい、目の前が暗くなる、気が遠くなる、などです。こうした症状が短時間にみられた場合、すぐに救急車で病院を受診する必要があります。

今回話題となっている報告は広島市医師会がまとめたもので、ハムスターに噛まれた事が原因と考えられるアナフィラキシーショックが発生しているそうです。広島市で4月以降に4例報告されているそうですから想像したより多い、という印象です。噛まれてから数分後から呼吸困難などの症状が出てくるようで、場合によっては完全に治る事が難しい場合もあります。

過去に喘息や皮膚炎、湿疹などのアレルギーを起こした事のある人は特に注意が必要です。噛まれてしまった時には油断せず、 まず医療機関に連絡をしてかまれた時の状況、ご自分の過去のアレルギー歴などを伝えて大事にいたらないようにして下さい。

原因となる物質はまだ研究段階で確認できていないのですが、唾液や毛などに含まれるなんらかの成分ではないかと考えられているようです。

ハムスター飼育の注意はまだ続きます→
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