膠原病・リウマチ/その他の膠原病・リウマチの病気

皮膚筋炎の原因・症状・検査・治療

皮膚筋炎は名前の通り、皮膚に湿疹ができ、筋肉に炎症がおきる病気。筋肉に力が入らなくなってしまいます。膠原病の一種である皮膚筋炎の原因、症状、検査、治療法について解説します。

この記事の担当ガイド

法律、経済など多くの資格をもつ現役のアレルギー・小児科医師

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皮膚筋炎とは

筋肉

全身の筋肉が炎症を受けます

皮膚筋炎になると、手や目の周りの皮膚に紫紅色の湿疹がみられ、筋肉の炎症によって、筋肉に力が入らなくなったり、疲れやすくなったり、筋肉痛が起きたりします。皮膚と筋肉に症状が出るので、皮膚筋炎と言います。多くの筋肉に炎症が起きるので、別名「多発性筋炎」とも呼ばれています。

頻度はまれで、年間発病率は人口10万あたり0.2~0.5人。有病率は人口10万あたり約6人と推定されています。女性に多く、男女比は1:2です。病気になりやすい年齢は、5~14歳の子どもと35~64歳の大人にピークがあります。子供ではあまり皮膚症状がないために診断が難しいのも特徴。私が診た皮膚筋炎でも、あまり皮膚の症状ははっきりしませんでした。大人の場合は、悪性腫瘍に合併していることがあり、多発的に筋炎を起こしていることが多いです。

皮膚筋炎の症状

筋肉の炎症による症状と、皮膚の症状に分かれます。

■筋炎の症状
  • 動作をするときに力が入らない(筋力低下)
  • 疲れやすい
階段

足の筋力低下で階段を上がったりしにくくなります

具体的には、しゃがんで立ち上がりにくい、風呂に出入りしにくい、階段で足が上がりにくい、バスに乗りにくい、洗濯物を干しにくい、高い所から物が取れない、髪がとかせない、体が重く感じる、頭が重くあげられないなどの自覚症状があります。時に、物が飲み込みにくくなったり、声が出しにくくなったり、鼻声になったりします。

重症になると、起き上がったり、立ち上がったりできなくなり、寝たきりや車いすの生活を強いられることになります。

■皮膚の症状
  • ヘリオトロープ疹(両方、片方の目の周りに紫紅色の腫れぼったい皮疹)
  • ゴットロン徴候(手の指の関節の手の甲の方で紫紅色の皮疹)
  • V徴候(頸の前の方から胸までの赤い発疹(紅斑))
  • ショール徴候(肩から背中にかけてショールの形をして赤い発疹(紅斑))
  • 肘や膝などの関節の表側に隆起した紫紅色の皮疹
  • レイノー現象(寒いと指先が白くなり、ジンジンと痛くなったりしびれたりする症状)
その他の症状として、下記のようなものも見られます。

■関節症状
皮膚筋炎の中の約30%に、関節の痛みなどの関節炎があります。しかし比較的軽く、変形もなく、痛みの時間も短いです。

■呼吸器症状
皮膚筋炎の約30-40%に肺炎を起こします。この肺炎は、肺全体が白くなる「間質性肺炎」と呼ばれ、皮膚筋炎では、胸部X線の定期検査が必要です。また、ステロイドなど免疫を抑えると、結核などの病気になることもありますので、併せて胸部X線は必要です。

■心臓の症状

心臓も筋肉なので、筋炎を起こしまいます。不整脈や心臓のポンプ機能が落ちた心不全があります。

■その他の症状
発熱、全身倦怠感、食欲不振、体重減少などがあります。

皮膚筋炎の原因

免疫の異常、ウイルスなどの感染、悪性腫瘍、薬剤、遺伝などが言われていますが、はっきりした原因は不明です。

ウイルス感染や悪性腫瘍などの原因の組み合わせて、免疫の異常が起こり、自分の筋肉に対する抗体ができたり、自分の筋肉を攻撃するリンパ球が発生し、筋炎を起こすと考えられています。

次のページで皮膚筋炎の検査、治療について説明します。

更新日:2011年09月06日

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