確定申告/ふるさと納税・寄附金控の確定申告

被災自治体をふるさと納税で支援しよう!(2ページ目)

2011年3月11日に発生した東日本大震災から早くも3年が過ぎようとしています。被災地の多くは未だ復興の途上で、大震災発生直後に感じた「復興には気の遠くなるような時間と資金が必要」が現実のものになっています。これからも息長く私にできる支援のひとつとして、被災自治体への「ふるさと納税」をご紹介します。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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義援金も「ふるさと寄付金」扱いに

2011年3月11日の東日本大震災により被災した自治体に対する義援金や寄附金は、「ふるさと納税」として寄附金税額控除を受けることができます。2012年2月末までに被災地方公共団体(青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県及び県内市町村)に寄せられた寄附金・義援金は約1828億円に達しました(総務省実施調査に基づく金額で、日本赤十字社等の義援金受付団体から配分されたものは含まない。総務省「ふるさと寄付金など個人住民税の寄付金税制」より)。

義援金は寄付金扱いで、所得税の寄付金控除の対象です。しかし東日本大震災に関する次の義援金については前述のように「ふるさと寄付金(納税)」扱いとなり、所得税と個人住民税で控除(還付)を受けることができます。

■「ふるさと寄付金(納税)」扱いとなる義援金
  •  被災地方公共団体に対する寄付金及び義援金
  •  日本赤十字社や中央共同募金会等に対する義援金
  •  日本政府が受け付ける義援金
総務省「ふるさと寄付金など個人住民税の寄付金税制」についてはこちら

義援金は個人を、ふるさと納税は自治体を支援

義援金は、「義援金配分委員会」が決めた配分基準に従って「被災者の生活支援」として個人に配分します。したがって、私の義援金が「どこの誰さんにいくら配分されたのか」はわかりません。

一方「ふるさと納税」は、自分が選んだ自治体の賛同する使い道――例えば、福島県では東日本大震災・原子力災害からの復旧・復興などに活用する「おまかせ(災害復旧・復興)」――に対して寄付しますので、支援の意思が明確に反映されます。

 ふるさと納税の手続きは?

「ふるさと納税」の手続きは、ちょっと面倒。手順は次の通りです。

  1. 寄付する自治体のホームページで、寄付金の使い道を確認し選択
  2. 必要事項を記入した寄付申込書を郵送、FAX、電子メール等で申込み
  3. 専用口座へ振込、納付書による振込、クレジットカード決済、現金持参、から選択し入金
  4. 寄付をした翌年に、金融機関又は県が発行した領収書や納付書を添付して確定申告

東日本大震災においては、被災地方公共団体の寄附金・義援金の受入口座一覧の通り、寄付金・義援金の受入口座を開設していますので、活用してください。

被災地の中には力強く復興が進んでいるところもありますが、まだまだ道半ばです。陸に打ち上げられた船、鉄骨だけが残ったビル、数キロも続く瓦礫の平野、まるで映画のワンシーンのようだった被災地の復興は、気が遠くなるように遠く長い道のりです。被災地の自治体は膨大な資金を必要としています。それを息長く支援していく手段のひとつとして「ふるさと納税」の活用を考えてみませんか?

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