有酸素運動とは……有酸素運動と無酸素運動の違い
水泳は代表的な有酸素運動の一つ
運動時に使われるエネルギー源の種類(糖質や脂肪など)や強度によって、酸素が使われる比率は変わりますが、同じ運動である以上、どちらの運動も一定量以上の酸素を使い、体内の脂肪もエネルギー源として使われています。
■代表的な有酸素運動……ウオーキング、ランニング、サイクリング、水泳など
■代表的な無酸素運動……短距離走、重量挙げ、ウエイトトレーニングなど
有酸素運動は「20分以上続けないと効果なし」はウソ?
誤解されやすいのは、「有酸素運動を20分以上行わなければ、体内の脂肪はエネルギー源として消費されない」というもの。やせたい場合は一定時間以上の運動を奨められることが多いと思いますが、実はこれには誤りがあるのです。
エネルギー源として使われやすい糖質とは違い、脂肪は体内での保存のされ方が複雑でエネルギー源として使われるまでに時間がかかるため、このような誤解が生まれてしまったのかもしれません。
確かに運動のはじめは食品から摂った糖質がエネルギーとして使われやすく、運動を続けていくことで徐々に脂肪がエネルギー源として利用されていきます。とはいえ、運動開始から20分までのエネルギー源が糖質のみ、それ以降は脂肪のみというように、はっきり分けられているわけではないのです。運動開始直後でも脂肪は使われますし、20分以上の運動でも糖質は使われます。
どのエネルギー源が利用されるかは、時間だけではなく「運動強度」の影響も大。強度が強い運動はより多く糖質を使い、長く続けられるような強度の弱い運動は脂肪を多く使う傾向があります。
このように糖質と脂肪の利用量から考えてみると、20分という数字にこだわる必要はあまりないのです。10分の運動でも脂肪をエネルギー源として消費することは可能です。脂肪の分解が高まって活発に利用されるまでにはある程度の時間がかかるので、「20分」という数字ばかりが強調されるようになったのかもしれませんが、少しずつ細切れに運動を続けることも決して無駄ではありません。
スキマ時間で脂肪燃焼! 効果的な細切れ運動のコツ
溜まった脂肪を減らしたいなら、細切れでもよいのでより多く運動をすることが大切。また、改まった運動という形にこだわらず、日常の活動量を増やしていくことも効果的です。日常生活のほんのちょっとした行動の差が、活動量を増やすことにつながります。■買い物しながらできる脂肪燃焼運動
- 車で買い物に行くところを自転車にする、自転車に乗っていたものを徒歩にする
- 車を建物から少し遠いところにとめて歩く距離を増やす
- 階段とエスカレーターがあれば、階段を選ぶ
- 重い荷物を手持ちではなく、リュックサックなどに入れて歩く
- 効率よく買い物するのではなく、時にはいろんなフロアを見て歩く(ウインドーショッピング)
- 上り階段は一段飛ばして大またで歩く
- 通勤帰りは一つ手前の駅で下車して歩く
- 乗換駅をうまく利用して、歩く距離を増やす
- 電車内の席には座らずに立つ
- つり革を持って軽く爪先立ち運動を行う
- 日々料理を楽しんで行う
- 掃除をこまめに、定期的に行う(まとめてしない)
- フロアの雑巾がけやお風呂掃除などは「運動」だと思って念入りに
- 布団干し、窓拭きなどもこまめに行う
20分という時間にこだわらず、今日からさっそく楽しみながら、細切れ運動をスタートしてみてはいかがでしょうか。
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