外資で働く・転職する/外資への転職ノウハウ

未経験から語学とITのスペシャリストへ(4ページ目)

最近注目を集める職種ブリッジSE。海外の技術者と日本の橋渡しを行いプロジェクトを成功へと導く語学とITのプロフェッショナル。未経験からブリッジSEに転身を果たした清水佐絵子さんの転職成功の秘訣とは?

執筆者:柏木 梨花

中国とのやりとりはチャットがメイン

清水さんの一日

ブリッジSEって具体的にはどんな仕事をしているの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
清水さんの一日をおききしました。
「仕事内容はプロジェクトの段階によって異なります。
プロジェクトの前半はお客様との折衝と設計が主な業務です。
だいたい、朝メールをチェックして、午前中はお客様からの宿題を片付けます。
午後にお客様と打合せをして、会社に戻って議事録を書く、といった感じです。
この段階は比較的早く帰れますね(笑)。
後半になると、設計を仕様書におとして、中国サイドに伝えてコーディング(プログラミング言語を使って具体的なコードにしていくこと)をしてもらいます。
この段階では業務の6割がチャットでの中国とのやりとりです。あとは日本サイドでの社内調整や、お客様からの要望を解釈して細かい仕様を加えたり、そしてそれを中国に伝えたり、といった業務になります。自分でコーディングをすることもあります。」


「橋渡し」としての苦労

「やはり異なる文化をもつ人たちの橋渡しですから、大変です。イメージしていた通りに大変です(笑)。
例えば、不確かなことでも確認をせずに彼らの解釈で進めます。とにかく進みます。
日本の感覚で「わからなかったら質問してくれるだろう」などと思っていたら、およそ違うものができあがってきます。なのでこちらできちんと伝わっているか確認をしながら、進捗をききながら進める必要があります。
また、日本で当たり前と思われていることが、中国ではそうではない、ということもよくあります。例えばクレジットカード決済のシステムをつくるときに、こうやって買い物をしてこうやって決済される仕組み、という日本では前提として知っていることが知られていなかったり。
わからなくても彼らの解釈で仕事は進められるので、きちんと伝わっているか、どこが伝わっていないのかこちらから確認をしなくてはいけません。

プログラムを作っていて思うのは、日本人は品質命。中国人はスピード命(笑)。合理的な点はアメリカ的かもしれません。日本が細かいことにまでこだわっていると、たいして使いもしない機能なのに何故こだわるの?と彼らからしてみると不思議なようです。
とはいえ、お客様は日本人。そこを上手く中国人エンジニアに伝えるのが大変ですね。」

中国で生活をし、中国人の考え方や習慣に接した経験は役立っているのではないでしょうか?
「ただ、仕事となるとまた違いますよね。キャッチボールが遅いとか、友達同士で他愛もない話をしている分には大した問題にならなくても、仕事となると違います。仕事をしてはじめて気づいたこともたくさんあります。」


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