話し方・伝え方/話し方・話題作りの基本

論理的に話す為には「聞く」が大事(2ページ目)

前回に引き続き、経営コンサルタントでありFMラジオ局J-WAVEの番組で8年間パーソナリティを務める話術の達人、ショーンK氏に対話の進め方について伺っています。

執筆者:立川 亜美


相手が持っている記号と、意味を考える


ガイド:
コミュニケーションは「意味」の交換ということですが、相手が使っている言葉……つまり「記号」にどんな「意味」があるかということを考えないと駄目ですね。

ショーン:
そうです。先ほどの男女の会話でも、男性は「結婚しよう」という意味を、「一緒にいよう」という記号に冷凍して女性に送った。それを受け取った女性も、同じ意味で解凍してくれると思ったら、違っていた、ということです。このように、相手の解凍の仕方がわからないと、言いたいことの意味はまったく伝わらなくなってしまうということです。

ガイド:
なるほど。ビジネスシーンでもありそうなことですね。

ショーン:
多いでしょう。たとえば社長が「利益率をあげろ!」と言ったとします。それを受けて、ある部署は「そうか、人を削減すればいいのだろうか」と思い、またある部署では「利益が上がらない商品をやめようか」と思ったり、色々な解釈になってしまいます。それは、社長が言った記号をそれぞれ違う意味で捉えてしまっているわけです。

ガイド:
なるほど。つい、わかってしまうと思いがちですね。

ショーン:
それぞれ違う解凍の仕方がある、と思ったほうがいいですね。性別、仕事、生まれた環境も教育も違うわけですから。自分が言いたい意味をわかってもらえるほうが難しいと考えるべきでしょう。

ガイド:
それは価値観が違うとういことでしょうか?

ショーン:
私は価値観が同じ人はいない、と思っています。だからこそ、会話をしながら確認しなければならないのです。コミュニケーションの大事なこととして、会話の半分は「話を聞く」ことです。まず相手がどのような記号と意味を使う人なのかと知るために、相手の話を十分に聞くこと。それから、自分が話すようにすべきでしょう。


●ガイドのまとめ
話すということが一方通行ではなく、自分や相手とのコミュニケーションなんだと、ショーンさんは力説していました。そのコミュニケーションで大切なのは、相手の話を十分に聞くこと。自分が日頃使っている言葉(記号)と意味が同じ人はいない。まず相手を知ることが大切なのだ、とよくわかりました。伝わっていると思っていることは、本当に伝わっているのだろうか、とあらためて意識してみることが大事ですね。

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■ショーンK
プロフィール
「J-WAVE「Daiwa Shoken Make IT 21」


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