マネックス松本社長のマネジメント力(3ページ目)

ビジネスパーソンとプロスポーツ選手

▲「ビジネスもスポーツと一緒。シャラポワは迷うことなく打っている」

「キツイ練習を重ねるから、体が動きを覚え込み、イザというときも条件反射で体が反応するんです。その分、戦略をじっくり考える余裕も生まれます。シャラポワがいちいち考えながらボールを打っているはずないでしょう。何度も練習を繰り返し、迷うことなく打ってるはずです」

「ビジネスもスポーツと一緒なんです。プロスポーツ選手は、食事制限など厳格な自己管理をしていますよね。ビジネスパーソンも、特に若いうちは、ボクシング選手並みの、ストイック（禁欲的）な生活をすべきだと思います。今でこそ私は夜は会食という生活ですが、20代の頃は滅多に飲みに行きませんでした。今、ムリしておかないと、あとてラクできませんよ」

情報収集術

▲『松本大　こうすれば日本はよくなる』松本大著

松本氏は「マネックスの経営者」だけではなく、雑誌のコラムニスト、ニュース番組のコメンテーター、毎日配信のメルマガ『松本大のつぶやき』、著書執筆など“言論人”としても多方面に活躍している。

これだけ発言する場が多いと、ネタも尽きてしまいそうな気もするが、松本氏は常に歯ごたえのある意見を提案し続けている。ガイドも数年前の著書を読んだが、古さを感じさせない鋭い指摘に驚かされた。

松本氏は週２回ほど書店の雑誌コーナーで、見出しを読むなどして情報収集している。そうした情報収集術はもちろんのこと、ネタを使える情報に加工するテクニックに注目したい。松本氏は証券会社時代、物事の本質を見抜く目を身に付けたようだ。

金融マーケットには24時間、「金利の引き下げ幅が予想を下回ったため、株価は○○円安・・・」といった情報が流れている。人はその情報を「ああ、そうなのか」と、疑いもなく受け止め、投資やビジネスの判断材料にする。

＞松本社長は違った―――！